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参議院選挙には、ごらんの4人が立候補していて、自民公認の現職島尻さんに対して社民・社大推薦の山城さん、共産党推薦の伊集さん、幸福実現党公認の金城さんの新人3人が挑む構図です。

シリーズでお伝えしている「2010参院選」。9回目のきょうは民主党が行ってきた経済政策についてです。政権交代からおよそ1年、子ども手当てなど、直接暮らしに反映する様々な政策はどのように候補者・有権者には映ったのでしょうか。中村記者です。

男性「率直に言えばばらまきだと思いますね。」男性「やっぱり選挙目当てのバラマキの面が強いですね。」女性「バラマキとは思わないですけど、お金は回りますからね、それで少しでも経済的に元気になればかと思います」

去年9月、政権交代を果たしたした民主党。公約で掲げた子ども手当てや先月からは高速道路の無料化実験など、様々な経済政策を実行しました。その結果、2010年度の予算は過去最大の92兆円を超え国債の発行が初めて税収を上回る結果になりました。

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そんな民主党の政策について候補者の意見も様々です。島尻さんは、民主党の政策の立ち上げは国民の反応を見ながら判断していると批判します。島尻さん「全く評価できません。周囲がざわつくと、もうすぐにそれを降ろしたりとか言い訳を何か付け加えたり、そういうのが目に余る」

伊集さんは政権交代後の民主党は野党時代の主張を覆していて、全く信用ができないと批判します。伊集さん「結局自民党と同じ体質なんだということですね。適当にやりなさいという方向になっていますので本当に情けないというか失望の連続。」

それに対して山城さんは民主党の経済政策を支持しています。打ち上げた政策は、構造改革で破壊された国民生活を立て直すためにも必要だと主張。山城さん「ずたずたに切り裂かれて国民生活が本当に危機に瀕しています。」「菅内閣はですね、そのことを実際にやり遂げることを期待もし、声援もしたいと思います。」

そんな民主党の経済政策。専門家はどのように見ているのかりゅうぎん総研の久高さんはまず、「財源確保の甘さ」を指摘します。

久高さん「事業仕分けで財源を確保してそれをマニフェストに記されているような政策のために使いますよと(しかし)財源を確保する部分というのができなかった。どうも今後できそうにないということですからやっぱり無理があったというふうに見たほうがいいですね。」

この1、2年で、国の財政は非常に悪化したと指摘する久高さん。そんなかで急浮上してきたのが「消費税増税」の議論。

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女性「反対ですね。」「年寄りはもう年金で生活しているでしょ。それから増税だとされるのは。」男性「実際にやっぱ生活が楽ではないので、今のところそれでまた消費税が上げられるとなると、ちょっときついかなぁという気がしますけど」女性「消費税は上がるのはつらいですけれども、上がらないとどうにもならないと思うので」男性「消費税はちゃんとした目的を持っていれば賛成ですね。」

増税については有権者の中でも意見が分かれています。久高さんは、消費税の議論はすぐにでも始め、景気の動向に十分に配慮しながら上げるべきと話します。

久高さん「国はですね借金を抱えていますとこれは将来的には持続可能性は非常に厳しいですというなかで増税は仕方がありませんということを国民は思っているわけですね。」「国民に十分に説明するとかですね、何に使うのか十分に説明するとかということを段階を踏んで」「景気回復に道筋がついてきたころに増税。まず消費税をあげるということのほうがいいと思います。」

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選挙期間中に急浮上した「消費税増税」の議論については意外と有権者のほうが冷静に見極めています。賛成・反対の意見はあると思いますが、政治が国民にしっかり説明できていないのが問題ですしむしろ、政党間でけん制していることに有権者は冷めていて「早く議論をしてほしい」という声さえ聞かれました。

この選挙が、消費税を含む税制の議論を国民的に深めるきっかけとなるでしょうか。その辺もよく見極めて投票にのぞむ必要がありそうです。