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市役所職員の不祥事で市長が引責辞任した宮古島市の市長選挙がきのう告示され、無所属の新人6人が立候補しました。宮古島市長選挙に立候補したのは、届け出順に大城智さん、藤村明憲さん、友利敏子さん、真喜屋浩さん、下地敏彦さん、中山誠さんの、いずれも無所属新人の6人です。

選挙戦はこのうち、政党の支持母体を持つ藤村さんと真喜屋さん、下地さんの3人を軸に超短期決戦に突入しました。市政の刷新と行財政改革を最大の争点とした宮古島市長選挙。金城記者のリポートです。

藤村明憲候補「わくわくしますね。皆さんのご声援に応えられるように精一杯頑張りますし、必ずや勝利を手中に収めたい」

真喜屋浩候補「医療と福祉を中心に大事にしながら、宮古島の生活、文化向上のために尽力できれば」

下地敏彦候補「今もう本当に力一杯市民に私の公約を訴えると。そして支持をいただきたいということで頑張っています」

宮古島市長選挙には無所属新人6人が立候補。市長辞任からわずか1か月というあわただしい選挙戦。候補者6人とも不祥事が相次いだ市役所内部の立て直しや行財政改革を訴えています。このうち一部与野党の議員が推す前の宮古テレビ社長の藤村さんと、社民、社大、共産が推薦する病院長の真喜屋さん、それに自民、公明推薦で前の県漁業協同組合長の下地さんが支持母体を背景に運動を進めています。

伊志嶺亮市長「職員逮捕という事態に陥り、市政混乱は深刻であり、不本意ながら私の指導監督の責任は免れないと感じております」

市役所職員の相次ぐ不祥事の責任を取り、伊志嶺市長が辞任したのは去年12月末。それからというもの、保守、革新、中立の各陣営の候補者選定作業があわただしく行われました。革新の候補者選定では真喜屋さんに決定。与野党の一部議員グループの選考会では藤村さんに決定。自公の選考会では3回目の市長選挑戦となる下地さんが決定しました。

しかし革新側は選考のあり方に不満を示した奥平一夫県議会議員が藤村さん支持に回り、与野党の一部議員グループの選考から漏れた前の連合沖縄会長の狩俣吉正さんが独自に出馬を表明。また自公陣営ではこれも選考から漏れた県女性総合センター元館長の友利敏子さんが保守系で出馬を表明。一時は7人乱立の様相を呈しました。

狩俣吉正候補「情勢を客観的にかつ冷静に分析しなければならない。分析した結果、単独で1位になることは極めて困難だと判断いたしました」

告示2日前になって、突然、狩俣さんは出馬せず、藤村さんを推すことを表明。逆に告示前日には藤村さんを推していた議員3人が下地さん陣営に回るという、まさに液状化現象。事態は選挙戦終盤まで混沌としそうな雲行きです。

宮古島市民「今回いろんな方が立候補して、すごく市民としては楽しみです」「市民の立場に立った人というのが最優先されるのかなと」「農業のことをしっかり考えてくれる人がいいですね」「夢、生きがいを持てる島であるために行動してくれる方が望ましいですね」

金城記者「これまで金権選挙と言われてきた宮古島の市長選挙。しかし今回、超短期決戦に6人が立候補したことは、金権選挙に付け入る隙を与えず、また市町村合併後の職員間の派閥を取り除く絶好の機会といえます。注目の選挙は今度の日曜日に行われます」