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公共交通機関が限られている沖縄では、どうしても移動手段を車に頼らざるを得ない現実があります。こうした中、アイドリングストップなど、環境にやさしい運転、いわゆるエコドライブが注目されています。誰でもすぐにできる、環境にもお財布にもやさしいエコドライブの方法をまとめました。

「正直、何もしてないですね」「なるべくエアコンかけないとか、そういうのはありますけど」「スイッチ切ったり入れたりするのが、かえって、踏み込むときに余計ガスが出るんじゃないかなっていう気もするんですけどね」「エンジンかける時がガソリン使うでしょ、また加速するときも使うから、そんなには変わらんと思うけど」

今ひとつ、まだ県民には馴染みがないエコドライブ。こうした中、糸満市で講習会がありました。私も指導員の方に教えていただきます。まずは普段通りの運転で車を走らせます。そして、およそ3キロのコースを走った結果、燃費は1リットルあたり12キロ。

エコドライブは、発進、巡行、減速、停止の4つの走行モードから成ります。

『まず発進なんですけども、まず、ブレーキから足を離します。すると、オートマチック車なので、クリープといって自分で自然に走り出します。まずそれを感じてください。タイヤで一転がりしたら、今度はアクセルに足を移して、徐々に踏み込んでいきます』

いよいよ、実践です。

発進

『徐々に踏んでいきます。今のはガーンと踏んでいますね、ですからそれを耐えて、辛抱して、徐々に徐々に踏んでいくと』

最初はなかなか難しいアクセルの踏み加減。ブレーキから足を離してから、5秒数えたときに時速20キロに達しているぐらいが目安です。

巡行

『前の車と車間距離を十分とって、一定速度で走る。前の車にくっつきすぎますと、前の車がブレーキ踏んだら自分もブレーキ踏む、アクセル踏んだらアクセル踏むと、速度が変動します。速度が変動すると燃費に良くない』

減速

『次の信号で止まるという時は、早めにアクセルを離します。惰性で走れる。もうお分かりになったかと思うんですが、右足一本磨けばいいんです。あとは前を見て、先に情報を先取りして、判断をしていくと』

停止

『まず(1)ニュートラルに入れます。(2)キーをオフ、(3)キーをオン。エンジンかけないで』

キーをONにする理由は、ウインカーなどを作動させるため。通常のバッテリーなら、これらでバッテリーがあがることはありません。

一回目と同じコースを、エコドライブで走り終えました。

『リッターで15.2キロメーターですね』

初めてのエコドライブで、先ほどより1リットルあたり3.2キロ燃費が改善しました。いきなり20%の効果です。

那覇市でエコドライブの普及を進めている人がいます。エコドライブのエキスパートに車を運転してもらいました。スタート時には他の車に出遅れますが、すぐに追いつきます。

NPO法人 しまづくりネット・中村 司理事長「ジワーッと(アクセルを)踏み込んでいくのにあわせて、スピードが上がっていくっていう状態。今あの車は早く行き過ぎたんで、ブレーキ踏んでいましたよね。ああいうことにならないように、走るっていうのがこつですね」

前方に渋滞を確認すると―。

中村さん「もう僕はさっきからアクセルを離しています」

車間距離を十分にとって、周囲の交通状況を的確に把握します。交差点でのアイドリングストップも当たり前。燃費が最も良いと言われる車のスピードは、時速およそ60キロ。出すときにはしっかりスピードを出すことも、エコドライブでは大切なんです。

中村さん「不便はないですよ。逆にエコドライブをやってると、段々段々、自己陶酔というか、気持ちよくなってですね。やらないと気持ち悪くなるんですよ。ハハハ」

1500ccの車で那覇市内を走り、平均燃費は15キロ。さすがです。いったい車の排気ガスはどれくらい出ているのでしょうか?

「スタート、1、2、3、4、5」

これが5秒間のアイドリングで出る排気ガスです。こちらは、エンジンをかけるときに出る排気ガス。アイドリング5秒間の排気ガスは、エンジンスタート時の排気ガスよりはるかに多いのです。こうしたことから、5秒以上車が停止するときは、アイドリングストップを実践した方が効果的だとされています。

中村さん「30パーセントぐらい。すぐ、どなたでも(燃料を)減らすことができるんです。例えば月に2万円使っている人は、その3割、6000円が節約できるということ」

この他、エコドライブではエアコンをこまめに切ること、不要な荷物やルーフキャリアを車から降ろすことも効果的です。

あなたも、あしたからアクセルの踏み方をちょっと変えてみませんか?

VTRに出ていた燃費計ですが、最近は様々なものがカー用品店で販売されているということです。最近はガソリンの価格変動が大きな話題となっていますが、まずはエコドライブをしてみてもいいですね。