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テロとの闘いという名目で、いまだに他国での戦争を続けるアメリカですが、平和の大切さを訴えようと一人のアメリカ人が、今沖縄を訪れています。62年前、戦利品としてアメリカに持ち去られた鐘を通して、平和の尊さを伝えるドキュメンタリーを製作するため、あるアメリカ人ディレクターが県内で取材を続けています。謝花記者です。

戦時中には武器の原料として国に提供された鐘。さらに武器にされずに残った鐘は、その多くをアメリカが戦利品として持ち帰りました。

7年前に英語教師として日本を訪れたポール・クリガーさんは、アメリカに持ち去られた千葉県内の鐘が終戦から数十年後に返還され、その返還をきっかけに、鐘を返還した市との友好関係が結ばれ、平和を大切にする心を交わしたとの話を耳にしました。こうした鐘にまつわるエピソードが全国各地にあるのでは考えたクリガーさん。これらのストーリーをドキュメンタリー番組にまとめようと思い立ったのです。

沖縄では、1853年にペリー提督が持ち帰った護国寺の鐘が、琉米歴史研究会の交渉で134年ぶりに沖縄に戻ったエピソードを取材しています。

ポール・クリガーさん「鐘には永遠の平和を願う言葉が記されているのに、そのほとんどが戦時中武器にされるために集められた。鐘にこめられた思いや、鐘の返還に努力した人たちのことを伝えたい」

クリガーさんは番組を来年の秋にもアメリカや日本で放送して、平和について考える一つのきっかけにしたいと話していました。