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未明の国道を軍用車両が連なりました。敵の攻撃から守るためのパトリオットミサイルの配備という国の論理だけが押し付けられ、その設置によってどんな影響がでるのか、運用部隊はどんな訓練を行うのかなど国の一切の説明責任が果たされずしまいです。パトリオット配備に関する地元自治体の反発をお伝えします。

おとといの朝の那覇軍港。着岸した長さおよそ200メートルの巨大な輸送船が大きく口を開け、アメリカ軍の車両が次々と陸揚げされました。

謝花記者「迎撃ミサイル・パトリオットの装備品と見られる物資を載せた大型トラックが次々と港に運び出されています」

市民団体の抗議「パトリオットミサイルの沖縄への配備許さないぞ!」

そしてきょう午前0時半過ぎ、陸揚げされた装備品は迷彩色の車両に載せられ、国道58号を北上し、嘉手納基地に搬入されました。

町民「(基地機能強化に)反対ですよ、ほんと、反対ですよ」「恐怖ですね、そういったミサイル自体が運び込まれるっていうのは」

沖縄市の東門市長は、配備への反対をすでに伝えている上に、『装備品の搬入について地元に一切説明がなかった』と政府に強く抗議します。

沖縄市・東門美津子市長「信頼関係が大事だからなるべく(地元住民と)話をしていきたいとおっしゃっているにも関わらず、なぜこのような形で入ってくるのか全く理解に苦しむ」

これに対し施設局の佐藤局長は『アメリカ軍の輸送船の入港が予定より早まったため事前に話せなかった』と説明し、改めてこう述べました。

那覇防衛施設局・佐藤勉局長「パトリオットの配備は、沖縄の皆さまの生命と財産を守るものであって」

嘉手納町の宮城町長は日米合意に対する無力感を訴えます。

嘉手納町・宮城篤実町長「米軍側あるいは日本政府に対して交渉する権利を持っていない。権限がない。ひたすら『こういうことはやめてほしい』『設置してもらいたくない』と、こういうことを言う立場でしかない」

住民の強い反発をよそに着々と配備が進められるパトリオット。アメリカ軍は近くミサイル本体を天願桟橋から嘉手納基地に運び入れる予定です。