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ダメージを受けている沖縄の海を元気にしたいとダイビング暦20年のタレント・田中律子さんがサンゴを移植するNPOを立ち上げました。

先日、東京から訪れたダイバーら60人とともに北谷の海にサンゴを植えつけました。

10日と11日の2日間、北谷の漁港には、少しでも海の環境を良くしたいというダイバーたちが集まってきました。

リーダーは、タレントの田中律子さん。2年前、北谷の漁師たちが海を甦らせたいと立ち上がったことを知ってとても興味を持ち、移植作業の中心人物である金城浩二さんとともにNPO法人を立ち上げたのです。

田中律子さん「おととし私たちが植えたさんごが、今年産卵をしたそうです。残念ながら赤土で見に行くことができなかったんですけど、だからきょうみんなが植えたさんごが、来年または再来年に、6月に産卵すると思いますので、またそのときにはみんなこうして集まって、ナイトダイビングできればいいなと思ってます。」

同じ、沖縄にダイビングに行くなら、一本は海を良くするために潜ろう。そう呼びかけたツアーは好評で、あっという間に60人が集まりました。ダイビング料金プラス、サンゴの苗も自分で買って植えますが、今回は苗の料金の半分を、NPOが負担します。

田中律子さんが北谷の海にサンゴを植えるのは実は3回目。手順も完璧です。

参加したダイバーらは、一人一人律子さんから苗を受け取ってほかの人が植えたものをきづつけないよう、細心の注意を払って岩に植え付けをします。

サンゴの苗を固定させるのは、砂と乾燥したへちま。海に有害な接着剤は使わなくても、早ければ2週間くらいでサンゴが接着面を覆います。

女性「面白かったです。でも砂を入れるのが難しかった」男性「自然を自分たちの手で取り戻したいのでいい経験になったと思います」女性「続けて生きたいと思います、できれば自分で植えたさんごの行く末が見てみたい、できたら産卵とか診れたらいいナと思っています。」

金城さんの植えた小さなサンゴは、2年連続で北谷で産卵しています。悪天候が続き、今年は産卵の瞬間の撮影は不可能だったものの植えて1年ほどの小さなサンゴも卵を持ったと聞き、田中律子さんはことのほか喜んだそうです。

田中律子さん「生んだよって言うより、卵があったよ、ということ自体、すごーいって。そのさんごの生命力とかいろんなおもいがね。ああ、金城さんよかったねーって。」「やっぱり私の子供とも一緒にダイビングやりたいし、またその孫ともダイビングやりたいし。100年後もおんなじ環境があればいいなって言う思いで。」

金城さん「さんごの移植って、最初はもう自分たちだけでやればいいって考えてたけど、ほかの人がやってるのを見て、こういうことでまた海を身近に感じる人が増えてくるでしょ。そしたら自分たちの子供が大きくなったときにそういう人たちが一杯いたらね、環境がよくなり始めたりとかするんじゃないかなと思って」

地球の酸素の7割は海から供給されています。サンゴは海の生態系の要であると同時に、地球が元気かどうかを測る大事な指標にもなっています。植えた小さなサンゴを思うことは、地球を想うこと。その輪はどんどん広がっています。

10月には同じツアーが予定されていて、このNPOでは今後も移植と経過観察を続けていくそうです。もちろん県内からも参加できますので、興味のある方は問い合わせてみてください。