2016年1月14日 18時40分

Q+リポート 貧困からの性被害を考える

Q+リポート 貧困からの性被害を考える

「34.8パーセント」。これは県内で県内で必要最低限の生活を保つための収入がない世帯の割合を示しています。沖縄では今、3世帯に1世帯が貧困状態にあり、経済的に厳しい生活をしている人たちが多くいます。

Q+リポート 貧困からの性被害を考える

先週、那覇市で「貧困と性」との関わりに視点を置いたシンポジウムが開かれました。現状と課題について考えます。

シンポジウムは、望まない妊娠をさせられる未成年がいることを受け、性教育を考える活動をしている団体が企画しました。

「性の被害者も出さない、加害者もうまない」を目的に、産婦人科医や子どもと関わる機会のある専門家らが参加。基調講演では、女性や人権問題を専門とする伊藤和子弁護士が「若い女性が搾取されない・被害にあわないために」と題して「児童ポルノ」や「性産業を巡る契約上のトラブル」について指摘しました。

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伊藤弁護士「アダルトビデオの出演は性行為等を内容とするのであると。そしてその性質上、出演者の意に反してこれに従事させることが許されない」

伊藤弁護士は「契約や法律よりも憲法が優先される」として「人権侵害を含む内容は許されず契約は無効」と訴えました。

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専門家らは、性産業に足を踏み入れてしまう背景を、児童虐待や育児放棄など「家の中に居場所がない」ことをあげています。

現在「居場所を求める子どもたち」が寝泊まりできる公的な機関はなく、子どもたちは夜の街に繰り出してしまう。また、そこに性産業の業者らが「寮を提供する」と声をかけ、住むところを依存してしまった子どもたちが抜け出せなくなるのが現状だというのです。

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参加者からは、児童館を開ける時間を夜10時まで延長し、民間で運営を検討する案や、沖縄弁護士会が主体の子どもシェルターが4月に開設することなどが報告されました。

他の専門家も行政などと連携し、早期の居場所作りや幼い頃から性教育をする必要性を訴えます。

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看護大・井上松代先生「若者たちが性に関する正しい情報を必要な時に得られる機会が少ないということも感じます。このような若者たちを支援できる社会、行政、大人の力、専門家の力が必要だと強く感じています」

VTRに出ていた伊藤さんらは、困窮状態になる背景として、教育の機会が奪われると知識が奪われ、それによって人生の選択肢が奪われるとし、貧困からの脱出のためには、現在の教育のあり方を変えること。具体的には、大学までの教育の無償化の実現なども挙げています。

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