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11月16日投開票の県知事選挙。あすの告示を前に、きょう沖縄タイムスで立候補予定者4人を招いた座談会が開かれ、白熱した議論を交わしました。

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座談会には、来月の知事選挙に立候補を予定している仲井眞弘多さん、翁長雄志さん、下地幹郎さん、喜納昌吉さんの4人が出席しました。知事選の最大の争点である普天間基地の移設問題については、それぞれの考えが分かれています。

去年12月、県知事として辺野古への埋め立ての承認をした仲井真さん。「承認」について県民の理解が得られるか問われると。

仲井眞弘多氏「私は行政を預かる責任者としてあらゆる手段を通じて頑張るのは当然の行動です。政府の辺野古移設そして安倍さんから取った5年以内の(普天間の)運用停止状態これで危険性が早く除去できるわけですから、これを合わせてやるのが現実的かつ具体的だと考えています。」

これに対し仲井真さんの埋め立て承認への民意を問うことこそ今回の争点だという翁長さん。政府が進める辺野古に基地を作らせないための方策について次のように話しました。

翁長雄志氏「知事になって部内のいろんな資料をみてそこに法的な瑕疵がないか点検をして、法的な瑕疵があるならば取り消しという一つの方針。また法的な瑕疵がない場合には、選挙が終わって勝った時に条件の変化として、県益と国益を比較して、県益が上回るとなれば撤回。」

また、辺野古への移設に関して、賛成でも反対でもなく「県民投票」の実施を公約に掲げる下地さん。「県民投票」の必要性を聞かれたところ…

下地幹郎氏「6ヵ月以内に県民投票をやる期日を明確にしている。今18年間経っている賛成反対言う人が知事になったり市長になって、これは棚上げではなく政治の体をなしていない。県民を混乱に陥れているのが政治家、それに終止符を打つ。」

さらに、埋め立て承認の撤回・取り消しと踏み込んだ公約を掲げる喜納さん。撤回の実現の可能性や具体論を問われました。

喜納昌吉氏「普天間の基地に関して無条件閉鎖ですね。無条件閉鎖ですから代替施設は必要ないということですね。政治的に瑕疵を指摘して取り消せばいい。だから私から見れば翁長さんがやってくれると思ったのにそういう意思を示さないから、そういう意思を示せば僕が引いてもいいよと。しかし今日までそういうことがないものだから出ると。」

また、クロス討論でもこの問題に議論が集中しました。

下地さんが、仲井眞さんに普天間基地の5年以内の運用停止で、政府と合意文書などを取り交わすべきだったのではと指摘すると。

仲井眞弘多氏「(重要なのは)内閣のやる気度ですよ。その能力と安全保障とか沖縄の基地問題にどれくらい関心と強いイニシアチブ持ってやるか。アメリカ政府とどれくらいやっていくか。ここをちゃんと見極めないと」

また喜納さんは翁長さんに、なぜ埋立承認の取消や撤回を約束できないのかと質問。

喜納昌吉氏「なぜすぐに取消できないのか?」

翁長雄志氏「取消をすると言っているでしょう。法的な瑕疵がある場合には。私が取り消す。」

喜納昌吉氏「瑕疵がなければどうする?」

翁長雄志氏「法律的な瑕疵ですか?中身を見ていないから判断できない。」

喜納昌吉氏「見ればいい。」

翁長雄志氏「だから知事になってみると言っている。」

一方、下地さんに対しては、スタンスを明確にすべきではとの意見が集中しました。

下地幹郎氏「辺野古であったり、嘉手納統合案であったり、明確にしながら選挙やってきた。あいまいにしたことは一回もない。あいまいにしたことない人だからこそ県民投票と言える」

また喜納さんに対しては、埋立承認の取消や撤回が本当にできるのかという点に重ねて質問が相次ぎました。

喜納昌吉氏「これはそのまま僕の方が(翁長さんに)質問したい。実際に。翁長さんもしかすると取消とか撤回を理解していないのかと思う。政府の瑕疵が見えてきたんだから、その瑕疵を徹底して突いていくということを知事になれば私はやろうと思っている。」

また、討論会ではこのほか、経済振興策などを巡っても議論が展開されました。沖縄県知事選挙はあす告示され、本格的な選挙戦がスタートします。この座談会の詳しい内容は、明日の沖縄タイムスの朝刊をご覧ください。

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