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きのうおこなわれた県議会議員選挙、一番の焦点は与野党の勢力でしたが、仲井真県政が目指していた多数与党とはなりませんでした。きょうは注目の選挙区での戦いを振り返ってきましたが、浦添市区ではこの与野党の結果を象徴するような波乱がありました。

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8万4000人あまり。県内4番目の有権者を擁する浦添市に、今回注目が集まりました。

定数4の議席に対し、立候補したのは現職4人と新人2人。新人の1人は、儀間光男・浦添市長の長男です。

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儀間光秀さん「これから先の沖縄をつくっていく。未来の子どもたちへ。住んでよかったふるさと作りに身を投じて、使命感での(出馬の)決意でございます」

市民「本人の希望ですから頑張ってもらいたい」「いきなり県議で出るより、市議でもうちょっと市民と接して、出てほしいかなというのはちょっとあります。本音を言うと」

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これまで自民党県連幹事長などを歴任してきた儀間市長。3年前の市長選では前島さんや池間さん、赤嶺さんの応援がありました。

今回、市長の身内が出馬することで、保守系の支持層や地盤などが競合することに。誰が落ちて誰が当選するのか?注目を集めることになったのです。

儀間光男市長「他の候補者に対する配慮もしなければなりません。靴の上から足を掻くような思い」

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最も危機感を感じていたのは池間さん。4期16年を務めた重鎮ながら、前回の選挙ではギリギリの滑り込みでした。宮古出身の池間さんがこれまで大きな票田としてきたのは、保守系の宮古出身者の票。また、伊是名村出身の儀間市長との連携のもと、伊平屋・伊是名出身者の票も集めてきました。

池間淳さん「それを動かさないように頑張っていきたい」

票を奪われまいと、宮古人脈にアピールする池間陣営。一方、その宮古票を切り崩しにかかる儀間陣営。

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4位に入ったのは儀間さん。2000票近くの差をつけられ、池間さんは5位。議席獲得はなりませんでした。

儀間光秀さん「自分が掲げた政策を市民にしっかり訴えた結果だと思っています。市民のみなさんと一緒に政策を提案し、解決実現していく政治を目指して頑張ってまいります」

儀間市長「謙虚に額に汗をして。2人が落選するわけですけど、その人たちの分まで思いやってほしいと思います。思いやりの政治をやってほしい」

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池間淳さん「浦添でこういう結果が出たということは、自民党の幹事長として大きな責任を感じております。これから自民党はどうあるべきかということを反省もしながら、頑張っていかないといけない。(儀間陣営については?)云々言う必要はない。私の不徳の致すところという一言です」

県政与党のナンバー2が、無所属の新人に敗れるという波乱。仲井真県政や自民党にとって、大きな痛手となりました。

池間さんは前回の得票より500票ほどアップしたものの、今回出馬しなかった他政党の票、さらに民主党へ反発する票を取り込むことができませんでした。市長を支えてきた自民党県連幹事長の落選は、来年2月に控える浦添市長選にも影響を与えそうです。