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「あまり飲みたいとは思いません」「飲みたいと思ったことはあります。大人が楽しそうに飲んでいるから」「飲むことはあります」

飲酒マナーが厳しくなるなか、沖縄には酒を飲むのは大人だけではないという現状があります。去年の飲酒補導数は、全国平均の10倍近くに達しています。

県警本部・當山達也少年課長「夏休み以降、10月の中旬までに30件の集団飲酒がありました。そのうち高校生は91人で全体の約37%、中学生は75人で全体の31%」

そこで、集団飲酒があった場所を警察官に案内してもらいました。

警察官「実際に見つけたのは、あそこの網の部分。ここで5人ぐらいが寝そべって、向き合いながら飲酒していた状態です。捨てた缶は下のほうに落として、捨ててって言う状況ですね。そういう時は、通報、声かけをして、注意くらいはしてほしいなというのが実感ではある」

そして、これは別の場所の集団飲酒が発覚した現場の様子。警察官は、大人顔負けの量で、抵抗感もないようだと頭を抱えています。

なぜ未成年の飲酒はダメなのか。法律で禁止される以外にも、医学的に明確な理由があります。

北中城若松病院・吉田貞夫医師「高校生の年齢では肝臓の機能は、大人の機能に達していない。早い時期に飲酒を始めると、アルコール依存症になる可能性が高くなります」

また、無理をして酒を入手しようと、事故や犯罪の当事者となることが多いです。

當山少年課長「通行人の大人に頼んで買ってもらうというケースもあります」

酒を万引きし、それから飲み始めるケースも後を絶たないといいます。

こうした深刻な現状を受け、県議会は未成年者の飲酒防止宣言を決議。県内のすべての小中高校で、飲酒に対する規範意識を徹底させる特設授業を11月下旬までに行う予定です。

意識の変化は売る側にも顕著です。

店主「厳しくなっている。未成年が買いに来ると、誰のかと聞いて、父さんのと言ったら、じゃあ父さんに買いに行かしなさいと言って、売らない」

私たち大人が、未成年者の飲酒を許す社会は異常だという意識を高め、今後も厳しく見守る必要があります。