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先月、宜野湾市のアパートで女性が殺害された事件からきょうで1ヵ月です。那覇地検はきのう、元交際相手の男を殺人などの罪で起訴しました。

女性が警察にストーカー被害を相談していた矢先に発生した事件。なぜ防ぐことができなかったのでしょうか?ストーカー行為がエスカレートする背景と被害を防ぐために必要な対策について専門家に聞きました。

元交際相手の女性を殺害したとして起訴された宜野湾市に住む風俗店従業員・中村響被告(25)調べに対し「自分の気持ちが伝わらなかったことに対する不満があった」と話しています。

宜野湾女性殺害事件から1ヵ月

事件をさかのぼります。去年12月、女性は警察に「別れた彼氏からの連絡をやめさせてほしい」と相談。警察は中村被告に女性へのつきまとい行為を禁止する「ストーカー規制法に基づく禁止命令」を出していました。

しかし、事件の10日前。女性は再び警察に「車に紛失防止タグが取り付けられている」と相談。警察が捜査していましたが、事件当日までには取り付けた人物は特定できませんでした。

その後、中村被告が先月18日にタグを取り付け、女性の位置情報を不当に取得していたなどとして警察はきのう、ストーカー規制法違反の容疑で書類送検。

宜野湾女性殺害事件から1ヵ月

県警によりますと、今年8月末時点のストーカー相談件数178件のうち、紛失防止タグに関するものは17件で、去年の3件に比べて大幅に増えています。こうした被害を防ぐためにどのような対策が必要なのか?加害者の更生支援を専門とする公認心理士はストーカーの心理を次のように分析します。

更生保護法人がじゅまる沖縄 名嘉ちえりさん「最初は会って話がしたいんだ」「話し合いがしたいんだというところから始まる」「相手が応じてくれないことがあったら」「ちょっとずつずれていく」「だんだん目的が」「それでストーカー行為みたいなものを繰り返してしまうことはある」

宜野湾女性殺害事件から1ヵ月

今、被害者を守る仕組みの強化に加え加害者がストーカー行為を繰り返さないための支援なども検討されています。

ストーカー規制に関する有識者検討会も開かれていて、加害者へのカウンセリングの義務化やGPSを装着させる仕組みづくりなどが議論されました。

宜野湾女性殺害事件から1ヵ月

しかし、そこには現実的な課題も。

更生保護法人がじゅまる沖縄 名嘉ちえりさん「法を整備したところでプログラムを回す人がいなければ」「実現不可能な法整備」「システムはできているのにやってくれる人がいない」「福祉とか心理とか医療のプロでやっている人たちが」「『自分はプロだから自分のところにおいで』という人が」「増えないと難しい」

その上でストーカー被害を減らすには、そもそも〝加害者を減らすための取り組み〟が重要だといいます。

宜野湾女性殺害事件から1ヵ月

更生保護法人がじゅまる沖縄 名嘉ちえりさん「被害者が何か制約されるというより、加害者にアプローチをかけていく、被害にあっている人、相談してくださいだけではなく、こういうことをあなたももしかしたら気付かないうちにやっていない?というポスターやパンフレットが1番最初に必要なこと」「ストーカーになるのを防ぐ方が早いと思う」「ストーカーになってしまってから対応するのではなくて」

宜野湾女性殺害事件から1ヵ月

事件を防ぐために被害者を守る仕組みをどう強化するのか。加害行為を繰り返させないために社会で何ができるのか。被害を生まないための対策が問われています。

まず〝紛失防止タグ〟とは何なのかを見ていきます。〝紛失防止タグ〟とは財布やカギなどの貴重品につけておくだけで紛失してもスマホでその位置を確認できる機器です。

しかし今、本来の用途ではなく他人の持ち物に取り付けて相手の居場所を特定するために悪用する問題も起きています。名嘉さんはリスクが高まるのは加害者がそれまでとは違う行動を取り始めた時だといいます。「電話やメッセージでの連絡」から「待ち伏せや紛失防止タグ」などに変わった時にはシェルターへの避難や、母子生活支援施設への入居などを考えてほしいということです。

宜野湾女性殺害事件から1ヵ月

周りの人たちも安全確保を優先するよう被害者本人に促したり、被害者も加害者も1人になる時間が生まれないように支えてもらいたいと強調していました。