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琉球の貴重な動植物を紹介する「リュウキュウの自然」です。案内は動物写真家の湊 和雄(みなと・かずお)さんです。

湊 和雄さん「宜しくお願いします」

今回のテーマは「マダラチョウ3種 舞の競演」です!

湊 和雄さん「温帯では1種類しか生息しないマダラチョウの仲間、亜熱帯沖縄では10種類ほどが見られます」「毒蝶としても有名ですが、それ以外でも、とても興味深いグループです。その中で特にユニークなシーンを3種類で撮影に成功しました」

スクープ映像の予感!VTR見てみましょう!

リュウキュウの自然 マダラチョウ3種 舞の競演

湊 和雄さん「これはリュウキュウアサギマダラの求愛行動です。上でホバリングしているのが雄。下の葉にとまっているのが雌です」「その雄の尾の先から突然出てきたのはヘアペンシルという器官、ここから雌に対して性フェロモンを放出するのです」

湊 和雄さん「しかし、ヘアペンシルを露出するのは短時間に過ぎません。このリュウキュウアサギマダラではかなり長いのですが、それでも10秒程度でした。色彩的に地味で、肉眼で見ていても気づかないことがあります。ここでは8倍スロー映像なので、はっきり見えていますね」

湊 和雄さん「これはツマムラサキマダラ(16倍スロー映像)。ヘアペンシルが鮮やかな黄色で翅の紫色と補色なので目立ちます。サイズ的にもリュウキュウアサギマダラより大きめです。露出時間は1秒前後。

リュウキュウの自然 マダラチョウ3種 舞の競演

湊 和雄さん「そして3種類目は日本最大のチョウのオオゴマダラ。花の蜜を吸っていた雌のところに雄が飛んで来ました。そして、やはり雌の近くで盛んにホバリングして尾の先を近づけます(8倍スロー映像)。しかし、なかなかヘアペンシルはみえませんね」

湊 和雄さん「一瞬ヘアペンシルが見えましたが、すぐに仕舞ってしまいました(8倍スロー映像)。雌が他の花に移動し、雄もそれを追いかけます。そして、ここからヘアペンシルが見えるようになりました。しかし、クリーム色で前2種のように房状にはならず、体の大きさに比べて小ぶりで目立ちません。さらに露出時間も0.5秒以下のことが多く、肉眼ではほとんど気づきません(16倍スロー映像)」

リュウキュウの自然 マダラチョウ3種 舞の競演

湊 和雄さん「その後、冒頭のリュウキュウアサギマダラのペアがどうなったかというと、雄はさらに雌に至近距離でアプローチしています。雌は葉の裏に移動してしまいました」「結局、見つけてから15分以上このような状態が続いていましたが、ペアは成立しませんでした」「先に登場したツマムラサキマダラもオオゴマダラも同じ結果でした。ペアが成立するのはそう簡単ではないようです。(8倍スロー映像)」

湊 和雄さん「沖縄に生息するマダラチョウの仲間で求愛時にヘアペンシルが観察出来るのは、この3種類のようです。解剖したりすれば、他のマダラチョウもヘアペンシルは持っているのですが。色彩、サイズ、露出時間などから、3種でヘアペンシルの観察の可能性は、ツマムラサキマダラ>リュウキュウアサギマダラ>オオゴマダラの順に高いと思われます」「しかし、それでも肉眼で気づくのは容易なことではありません。この3種類のヘアペンシルを撮影するのに5年も掛かってしまいました」

5年も!湊さん今回も貴重な映像ありがとうございました!以上、リュウキュウの自然でした。

リュウキュウの自然 マダラチョウ3種 舞の競演