南城市議会からの不信任決議を受けた古謝景春市長が10月6日市議会を解散しました。これを受け、市議会議員選挙は11月2日に告示9日に投開票が行われることになりました。
古謝景春南城市長「議会解散通知」
9月26日、議会からの不信任決議を受けた南城市の古謝市長、10月6日午前11時ごろ、市議会の中村直哉議長に解散を通知する文書を手渡しました。不信任決議は古謝市長のセクハラ問題などを受けてのもので、10月6日が市長側の対応期限となっていて、自ら辞職するか議会を解散するかの判断に注目が集まっていました。
古謝景春南城市長「私がこのまま辞職をすると、これまで否定してきた事案までも事実として認めることになると判断したことから、辞職はせずに議会を解散する決断をいたしました」
古謝市長はこのように述べ、議会の解散を正当化しました。
一方通知を受けた南城市議会の中村直哉前議長は、市長の判断に残念だとコメントしました。

南城市議会中村直哉前議長「市長ご自身のことなので、辞職あるいは自動失職を選んでいただいて信を問う市長選挙というのがベターだったのかなと今でも思っています」「次の不信任案の可決に向けて各前議員が」「次の選挙に向けてやる必要性があるととらえています」
市議会で市長のハラスメント問題を訴えていた5人の元市議は、連名で議会解散請求権の乱用だと抗議し、市議会議員選挙後に再度不信任決議を可決させたいと表明しました。
Q議会解散を聞いたどう感じた 南城市民の女性「ちょっとひどすぎます、かわいそうですよね女性の方も」「ちょっとぐらいは反省したほうがいいんじゃないですかね」

南城市民の女性「無駄なお金は使ってほしくないんですけど議会の人たちが一生懸命頑張っていい方向に向けられたらいいんじゃないですかね」
南城市民の男性「議会をちゃんとまわしてくれる人が立ってくれたらいいんじゃないかな」「一番は(市長が)辞任した方が一番いいんだけど」
今回の解散を受けて、市議会議員の選挙は11月2日に告示、9日に投開票が行われます。
古謝景春市長 議会を解散 今後

古謝市長が「議会解散」を選択した理由は、自身のセクハラ問題を認めないというものだったんですよね?
濱元記者「はい、古謝市長は解散の通知を出した後、取材陣に対して『第三者委員会において認定されたハラスメントの一部を一貫して否定してきた。私がこのまま辞職をすると、これまで否定してきた事案までも事実と認めることになる』と理由を説明しました」
「通知を受けた市議会は即日解散となり、次の市議会議員を決める選挙は、来月2日に告示・9日に投開票されることが決まりました」
「市長が辞職を選んでいた場合、市長選挙にかかる費用のみの1000万円程で済みましたが、今回の市議会議員選挙とあわせて、その後の議会で再度不信任が可決されれば市長は失職し、市長選挙も行われる流れとなり、あわせて3000万円以上の費用がかかる見通しです」
市議会選挙のあと、再度、不信任決議が可決される可能性はあるのでしょうか?
濱元記者「市長が不信任を受けて議会を解散させた場合、次の選挙で通った市議会議員の最初の招集で再度『不信任決議』が提案されると可決されやすくなります。全体の3分の2以上の出席が必要というのは変わりませんが、可決に必要な賛成数が出席議員の「4分の3以上」から「過半数」へとハードルが下がっています」

「もし、不信任決議案が出された場合、古謝市長がそれを回避するためには、少なくとも議員全体の3分の1を越える『市長を支持する市議』が7人が当選している必要があります」
「今回の解散の原因となった不信任決議が市長自身のハラスメント問題に端を発するものだからこそ、選挙戦で『市長を支持するかどうか』は重要な争点になると言えそうです」
「市長のセクハラ問題が明るみになってから2年近く、これまで4回にわたり不信任決議が採決され、今回のように議会が解散するなど、市政は混乱し続けています」
今回の市議会議員選挙で、南城市民が誰に一票を投じるのか注目されています。