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17日間に渡る、選挙戦のスタートです。第27回参議院議員選挙が7月3日に公示され、沖縄選挙区には5人が立候補しました。

沖縄選挙区には届け出順に、いずれも新人で自民党から元那覇市議の奥間亮さん、諸派の真喜志雄一さん、参政党から琉球大学名誉教授の和田知久さん、オール沖縄勢力から沖縄大学教授の高良沙哉さん、無所属の比嘉隆さんの5人です。公示日の3日に各候補が第一声を発しました。

奥間亮候補は「沖縄県が一番幸せにならなければならない。その、沖縄県の中で苦しい思いをしてきたのはどこなのか。まさに離島が最も沖縄で、日本で、幸せにならないといけない。このチャレンジをさせてください」と述べました。

真喜志雄一候補は「各種減税をしてですね、現役世代の社会保険料の負担を減らしてですね、国民の使えるお金を増やしてですね、景気を循環させていく。これがですね、主に訴えていきたい項目となっております」と述べました。

和田知久候補は「今日を起点に沖縄の方向を変えたい。自立した沖縄作りたい。そしてね、外国とも付き合うけども、あくまでも主導は日本人、沖縄、私たち。そういう社会をね、作るために今日ね、このマイクを握らせていただきました」と述べました。

高良沙哉候補は「県民の声を、沖縄の声を、生活者の声を、しっかりと国政に突き付けていく。そのための戦いを精一杯、走りぬいていきたいと思います」と述べました。

比嘉隆候補は「沖縄県民の命、健康をまもるために、私の命をかけて全力で取り組む」と述べました。

7月4日からは、期日前投票が始まり投開票は7月20日です。




参院選公示 記者解説


参議院選挙きょう公示 沖縄選挙区に5人立候補

ここからは塚崎記者です。今回の参院選ですが、どのような選挙戦になるんでしょうか。

塚崎記者「5人が立候補した今回の参院選沖縄選挙区ですが自民党の奥間亮さんと、オール沖縄勢力が推す高良沙哉さんの2人を中心とした選挙戦となりそうです」

それぞれ、どのようなことを訴えているのでしょうか。

塚崎記者「奥間さんは、母方の祖母が宮古島出身ということもあり宮古島市内で第一声をあげました。元那覇市議の奥間さんは、市議12年の実績や経験をいかし、今回、一丁目一番地に「離島振興」を掲げています。具体的には、離島のフェリー代や飛行機代の割引の拡充」「県全体のバス運賃を1年間無料にする実証事業や高齢者など移動困難な人に特化したタクシーの無料化などを打ち出しています。」

一方、高良さんはどうでしょうか。

塚崎記者「高良さんは、糸満市の喜屋武岬から第一声をあげました。『生きるを政治の真ん中に』をキャッチフレーズに、消費税の5%への減税やガソリン暫定税率の廃止を掲げ物価高対策やコメの安定供給などを打ち出しています。一方で憲法学者でもある高良さんは、基地問題にも力を入れており辺野古新基地建設の阻止や、南西諸島での自衛隊のミサイル基地建設への反対、日米地位協定の抜本改定などを訴えています」

両陣営は、今回の選挙をどのように位置づけているんでしょうか。

塚崎記者「参院選挙は、知事選挙と同じく県内全域を1つの選挙区とする全県選挙となることから、来年行われる予定の県知事選の前哨戦ともとえられています」

塚崎記者「奥間さんを擁立した自民党側は、2010年に当時の仲井眞知事が再選を果たした知事選以来、15年間、全県選挙での勝利はありません」「各地の市長選挙などでは勝利を重ねている自民党ですが、この勢いを今回の参院選につなげられるかが焦点になります」

塚崎記者「一方、高良さんを推すオール沖縄側は、全県選挙での議席を守れるかが焦点となります。2014年の翁長県政の誕生以降、全県選挙でオール沖縄側が勝利を重ねてきたのは基地問題をはじめとした、自公政権の強硬姿勢に対する県民の反発をくみ取ってきた側面は大きく、この流れを維持できるかがカギになると思います」

塚崎記者「また、和田さんを擁立した、参政党の存在感も今回の選挙では出てきそうです。主張に保守的な色の強いことから従来自民党を支持してきた層に食い込むとの見方もありますが、自公政権への批判的な声も一定は集めるとみられており動向に注目したいと思います」

「また、諸派の真喜志さんは『各種減税して現役世代の社会保険料の負担を減らし、国民の手取りを増やす』と訴え、無所属の比嘉さんは『ワクチン後遺症対策省の設置や、ワクチン被害者救済制度』を訴えています。

物価高などの暮らしの問題のほか、沖縄の離島振興の在り方や基地問題などにも論戦を展開することになります。

県民の声を国会に届けるのにはどの候補がふさわしいのか、各候補者の考えをきちんと理解したうえで一票を投じる必要があります。