住民を巻き込んだ苛烈な地上戦が行われた沖縄戦の組織的な戦闘が終結してから６月２３日で８０年となりました。糸満市摩文仁から中継です。
金城美優アナウンサー「糸満市摩文仁の平和祈念公園です。８０年前のきょう、１９４５年６月２３日は、旧日本軍による組織的戦闘が終わったとされる日です」
このあと沖縄全戦没者追悼式が行われ、正午には１分間の黙とうがささげられます。式典では玉城知事による平和宣言や、地元の小学生による平和の詩の朗読が行われるほか石破総理らも出席します。２０２５年は国連の中満次長や、日本被団協の田中代表も県が招きました。
沖縄戦では県民の４人に１人が亡くなりました。２４万人以上の犠牲者の名前が刻銘されている平和の礎には朝早くから遺族などが手を合わせる姿が多くみられました。
戦争体験者が少なくなるなか、その記憶をつなぐためにと子や孫と共に訪れたという人も多く、刻まれた名前に触れたり語りかけたりしていました。
平和の礎を訪れた人は「平和でありますように。みんなで守っていきますから。安らかに眠ってください」や、小さなこどもを連れた人は「おじいちゃんのおじさんと、その弟が（礎に）いるというのはお父さんやお母さんから聞いてて、今回、戦後８０年で朝日を見てみたいと思い、一緒に手を合わせに来ました。絵本とか、徐々に徐々に少しずつでも（沖縄戦の）話をしていくことで意味があるかなと思う」と話していました。
また魂魄の塔を訪れた人は「今は平和のように見えるけど世界ではいつも戦争の前触れのようなものがあって、心穏やかじゃない」と話していました。
終戦から８０年、沖縄の人々が語り継いできた沖縄戦の見方を「歴史の書き換え」などとする国会議員の発言も波紋を広げていますが、二度と同じような犠牲を出さないためにも、記憶と歴史の継承がいま改めて問われています。
