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国策として横浜市で持ち上がったカジノ誘致に対して、反対の声をあげたある一人の男性に迫ったドキュメンタリー映画が公開されています。

映画に込められた監督の思いを取材しました。

松原文枝監督「ハマのドン・藤木幸夫さんっていう人は、権力者側の人なんですね。権力者側の人が最高権力者に戦いを挑んだ。沖縄ではいろんな県民大会とか、昔から島ぐるみ闘争から始まって、もっと前から市民の方々が力を合わせて、国に対して挑んでいった歴史の中で、横浜は数年、短い時間ですけど、力を合わせれば物事を変えていくことが出来るということを、少しでも共有出来たらと思って、今回(映画を)つくらせていただきました」

映画「ハマのドン」に込められた監督の思い

映画「ハマのドン」は、横浜市が推し進めるカジノ誘致を阻止するべく立ち上がったハマのドンこと、横浜港の元締め「藤木幸夫さん」を追ったドキュメンタリー映画です。

監督を務めたのは、テレビ朝日で長年、報道番組などに携わってきた松原文枝さん。

松原文枝監督「(藤木さんが)最後まで戦い抜いてそれも市民と手を結んで、国策を抑え込むことになった。これを多くの方々に共有して考える時間を作りたいと思ったのがその映画化のきっかけだった」

映画「ハマのドン」に込められた監督の思い

対決した「時の最高権力者」は、藤木さんが長年にわたって支えてきた菅総理。挑む藤木さんと、その思いに共鳴した横浜市民の姿に沖縄で長年行われきた市民運動とのつながりを感じたと話します。

松原文枝監督「沖縄はずっと国に対して戦いを挑んできて、その歴史も含めて、歴史的な戦争の影響、占領の影響、それに対するその市民の反発・反対、基地問題についても長く戦ってこられて、沖縄県民の方々の力はものすごいパワーだと思う」

その思いは映画を観た沖縄の人にも。

映画をみたひと「良かった。(長いものに)まかれるだけじゃないで、藤木さんみたいに(国に)立ち向かってやっていったのを嬉しく思った」

映画「ハマのドン」に込められた監督の思い

松原監督は映画を通して「地域を超えて市民がつながれば国を変えられる」そんな思いを沖縄の人たちと共有したいと言います。

松原文枝監督「横浜市のカジノを撤回させたものっていうのが菅政権のその退陣にまで結びつくきっかけの一つになった。(市民の力は)そのぐらいやっぱり政治を大きく動かしていく力になりうる。市民の力は、沖縄だけじゃなくて、いろんな地域で展開されているので、そういった力と力を融合していくことが、国の政策を変えていくことができる」

映画「ハマのドン」は那覇市の桜坂劇場で今月23日までの公開です。