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紙も鉛筆も絵具も使わない芸術が今、話題となっています。完成してもわずか数分絵消えてしまう「水アート」が沖縄に来た人たちの思い出の1ページを彩っているんです。間違うことが許されない地道な作業に「おもてなし」の心で取り組む人たちがいました。

キャンパスは駐機場。

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課金城大地さん「お客さんに喜んでもらうためにやってます(描いてます)」

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課楠田章太さん「逆に自分がこういうのを見たら嬉しいなって思うと思ったのでお客さんのいい思い出になれば」

永遠の残りはしない、ひと時の芸術。

乗客「おもてなしの心があっていいと思います」

沖縄から届ける最後の贈り物・・・水アート

乗客「楽しくなりますよね。みんなが気付いてくれたらいいのですけどね、また次も楽しみにしています」

乗客「子どもたちにとっても私たちにとっても良いと思います。楽しくてね待ち時間出発までの」「シーサーが描いてました」

楽しい思い出を一つでも多く持って帰ってもらいたい!わずかな時間に全力を捧げる人たちが那覇空港にいました。

水アートのパフォーマンスを手がけるのは機体の誘導や手荷物の運搬など飛行機の運航を支えるスカイマーク沖縄空港支店ランプ管理課のスタッフ

空港が巨大なキャンバス 思い出を彩る”水アート”のおもてなし

スカイマーク沖縄空港支店ランプ管理課安谷屋和希さん「せっかく広いランプエリアあるので、字とか書けたら結構いいかなと思って最初はモップとジョウロ準備してそこから感謝お気持ちを伝えるような感じで始まって」

スカイマークでは職員一人ひとりが顧客の満足度を意識し、機内に乗り込んで出発するまでの間、乗客を退屈させないようテーマパークなどでおなじみの「水アート」に挑戦することを考え出しました。

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課大隈祐大さん「お客様に直接感謝の言葉だったり、行ってらっしゃいという声をかけたいなっていう思いから」

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課田中領大さん「(水)アートした後にあっという間に消えるという儚さも感動を与えてくれるのかなと思いまして」

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課金城大地さん「コロナ過で緊急事態宣言等出てお客様とも利用が減り私たちに何かできないか他の先輩方がやっていたので自分でもできないかなと思い始めました」

去年水アートを始めた当初は、描き始めた部分が乾くなど苦労する連続だったと言います。

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課大隈祐大さん「やっぱもう日差しが強いので、直ぐきえてしまうのでスピード勝負もあるんですよ、丁寧に書きたい気持ちは山々なんですけど」

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課田中領太さん「スピードを付けると絵が汚くなったりとかするので、その辺は練習しながらもっともっとクオリティーの高い絵を提供していきたいと思っています」

空港が巨大なキャンバス 思い出を彩る”水アート”のおもてなし

試行錯誤の末、薬品を噴射するポンプ式の噴霧器にたどりつきました。ジョウロから噴霧器に替えたことで文字だけではなく、こいのぼりや母の日のカーネーション、シーサーなどレパートリーは12種類に増えました。

SNSにアップされた感謝のコメント「彼がくれた花束を持ち帰りたく空港で預け・・・出発前に(バラの絵)のメッセージを頂きました。一生忘れられない素敵な旅になりました・・」

沖縄でプロポーズされた女性が投稿したものです。バラの絵の水アートと共に「いつまでもおしあわせに」という祝福の言葉が添えられていたと言うのです。

そのメッセージを書いたのが田中領太さんでした。

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課田中領太さん「手荷物の中に(花束が)あったもんで、ちょっとこちらからもお祝いのメッセージとして残したら喜ぶんじゃないかと思いましてそれで座っている座席を聞いてバラを描いてみました。こちらも元気もらえたなと幸せな気持ちになれました」

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課大隈祐大さん「今乗って頂いてるお客様ために少しでも沖縄の最後の出発する場ですので最後の思い出になればと思って常に書いています」

空港が巨大なキャンバス 思い出を彩る”水アート”のおもてなし

スカイマーク 沖縄空港支店ランプ管理課安谷屋和希さん「自分が(絵を描いてる時)やっている間も他の人はバゲージをさばいてたり他の仕事をしているので、この時間を作ってくれるみんなにも感謝なんですけど。最後にお客様の心に残ってくれたらいいなっていう気持ちで見て貰えるか貰えないかもわからないんですけど見て貰った時に心に残るものがあればいいなって思って」

乗客にも仲間にも感謝。水アートのおもてなしには感謝の気持ちを持ち続け大切にする心が詰まっていました。絵は消えてしまっても「ありがとう」の気持ちは残り続けます。