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めざせ甲子園、5回目のきょうは夏に向けて力をつけつつある豊見城南高校です。チームには野球への強い思いを持つ女子部員がいます。思いをこめたノックで仲間を鍛え、この夏のチームの勝利を目指しています。

この春、1年生が5人入部し単独チームとして夏に臨む豊見城南高校。秋春は初戦でコールド負けと結果は出ていませんが夏に向け着実にチームの調子は上がっており気合もばっちりです!

山城大来選手「絶対勝つぞ!」

気迫のヘッドスライディングを見せてくれた2年生の山城大来(だいき)をはじめ3年生の大田憲太郎。さらに2年生の比屋根静人(やすひと)の投手3本柱が成長。春季大会後の練習試合でも勝利が増えています。

照屋悠斗選手「打力が上がってピッチャーの状態も結構いいので(間カット)この状態を維持しながら夏に向けて練習を頑張っていきたいです」

豊見城南「女子部員がノックにこめる思い」

チームの中で今年が最後の夏となる3年生は5人。その中で誰よりも早くグラウンドに出てきたのはチーム唯一の女子部員・大谷寿音さん。印象的なのはその長いポニーテールです。

Q:ポニーテールにこだわりはありますか?女子部員・大谷寿音選手「そんなにないんですけど帽子が自分にとって大きくてこの髪を結んでいないと飛んでいってしまって集中できないのでポニーテールでやっています」

弟が野球をやっていた影響で小学校5年生から野球を始めた寿音さん。当初は、野球は中学校までと考えていたそうですが…

女子部員・大谷寿音選手「見学で(高校の)野球部を見に来た時にやっぱりやりたいという思いと野球をやっていないことを想像できなくて先生にお願いして入れてもらいました」

豊見城南「女子部員がノックにこめる思い」

豊見城南 大城浩二監督「彼女が野球が好きということは全くぶれずに本当に正義感が強くて、土日の朝の練習でも一番にグラウンドにいるし試合に出られなくてもチームが活躍した時の彼女の表情とか、仲間を応援する姿とかすごくいいものがありますね」

野球に対する真っすぐな姿勢でチームの大きな力になっている寿音さん。しかし規定により女子選手は公式戦に出ることができず、大会では記録員としてベンチに入っています。

そんな寿音さんも一緒のグラウンドに立つために1年の頃から任されているのが、チームのノッカー。練習や試合前に仲間たちの守備を鍛えています。

女子部員・大谷寿音選手「先生のノックをお手本に速い打球が打てたらいいなと思って一球一球集中して打てるように頑張っています。良い打球をしっかり捕ってほしいですし大会でどんな打球が来るかわからないですし全部さばいてほしいと思っています」

比屋根静人選手(2年生)「実戦に近い形の、実戦でありそうな打球を打ってくれます。球際とか」

豊見城南「女子部員がノックにこめる思い」

大田憲太郎選手「(打球は)結構厳しいです。結構厳しいです」

思いを込めてノックを打つ寿音さん。しかし最初は自身の野球への気持ちが強いあまり試合に出ることができる同級生の男子部員たちの練習態度に不満もあったといいます。それでも。

女子部員・大谷寿音選手「最初の方はもっと頑張ってほしいなという思いがあったんですけど、後輩が増えていくにつれてみんなやる気だったり、先輩になるのでお手本となるようなふうになってきているんじゃないかなと思います」

女子部員・大谷寿音選手「2年半これまでやってきたので負けっぱなしというのは嫌で、3年生を中心に頑張ってほしいと思います。寿音さんの思いはしっかり届いていました」

豊見城南「女子部員がノックにこめる思い」

大田憲太郎選手「公式戦にも出られない中でノックを打ってくれたり、本当にチームのために頑張ってくれていると思うのでありがたいです。試合に出られない人も頑張ってくれているのでその分自分たちも倍以上頑張らないといけないと思います」

照屋悠斗選手「裏方としてやってくれているので寿音の分も夏1回戦勝てるように頑張りたいです」

そんな男子部員たちの思いを寿音さんに伝えると…

女子部員・大谷寿音選手「全然そう思われていると思っていなくて、うれしいかな笑。みんなが勝てるように1勝できるように自分が出られなくてもできることはあるんじゃないかなと思って、勝ちに貢献できるように頑張りたいと思っています」

例え一緒に試合には出られなくても2年半、ともに汗を流してきた大切な仲間たち。ノックを通して夏への気持ちを高める豊見南ナインが夏の1勝をつかみにいく!

高安竜之助主将「夏はまだ大会で勝っていないのでまずは1勝!みんなで気を引き締めて頑張っていきたいと思います」

集合「チーム一丸となって一戦一戦頑張るぞ!おー」

豊見城南「女子部員がノックにこめる思い」