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ある女性が、小さいころに思い描いた風景を題材にした短編映画が企画され、先日、撮影が行われました。

その女性は県出身女優で、出演はもちろん、自ら脚本から構成、そして監督までこなしました。制作に奮闘する彼女の様子を密着しました。

モニターに映し出された演技を真剣な様子で見つめる一人の女性。県内外でモデル・女優として活躍する宮城夏鈴さん。2017年にはQABが制作したドラマ「遠く離れた同じ空の下で」の主演を務めました。今回、自身の手がけた脚本で映画監督に初挑戦します。

県出身女優が映画製作に挑戦

映画のクランクイン前日。ロケ地となる琉球村の古民家では、バタバタと慌ただしく準備が進められていました。彼女には今回の映画を制作するうえでどうしても撮りたい1シーンがありました。

宮城夏鈴さん「この映画を作る前に一つビジョンがあって、旧盆の時におばぁがさみしそうにおじぃの遺影を見てる時、夜におじぃが実は帰って来ていて、2人で踊ってたらどうしようっていう妄想が小さい時からあって。このシーンが撮れたらもういい、みたいな」

県出身女優が映画製作に挑戦

今回、宮城夏鈴さんが初監督を務める短編映画「肝愛さ~チムガナサ~」は、彼女が演じる主人公のハナと、きゃんひとみさん演じるハナの母サチ、そして、吉田妙子さんが演じるハナのおばぁスズ子との親子3世代に渡る沖縄の文化を取り入れた愛の物語です。

宮城夏鈴さん「祖母と昔に会話した内容で『おばぁ愛してるって方言でなんて言うの?』って言ったときにおばぁが『チム、心から、あふれ出れるカナサ、愛で、チムガナサだよ』と聞いたときに、すごくただ愛してるだけじゃ伝わらない、この切なさとか、沖縄の風情がとてもつまった言葉だなと思って」

そして、撮影が始まりました。監督と演技をしながら大忙しで1カット演じるたびに、カメラを覗き込み、映像を確認します。

次は、物語の肝となる旧盆の撮影シーンに臨みます。

宮城夏鈴さん「おばあちゃんの時のお盆がすごく忘れられないから、映画にすることでその雰囲気を残したいなぁって思って」

県出身女優が映画製作に挑戦

おばぁ役を務める吉田妙子さんに旧盆の作法を学ぶ監督とスタッフ。沖縄の失われつつある文化が映画の制作を通して引き継がれていきました。そして、いよいよ子どものころから旧盆が来るたびに思い描いていたという、あの1シーンの撮影に臨みます。

宮城夏鈴さん「今までの沖縄の映画では見たことないものを作るぞというくらいの意気込みで私はやるので、そこがうまくできたらいいなと思っています。頑張りたいです」

県出身女優が映画製作に挑戦

頭の中から現実に飛び出した1シーンに思わず見とれる監督。

宮城夏鈴「カットー!」

県出身女優が映画製作に挑戦

吉田妙子さん「女性で監督をして脚本も書いて、ほんとに素質があると思います」

宮城夏鈴さん「この3日間、目まぐるしく一生懸命頑張ったので、なんかまだ続きがあるような気がしてます。この映画をつくりたいなって思ったきっかけは『沖縄の文化伝統をどういうふうに残していけるだろう』と。おばあちゃんやおじいちゃんたちには大丈夫だよ、頑張るからねという気持ちを感じてくれるとうれしいなと思います」

監督として宮城夏鈴さんが走り抜けた3日間の情熱は、一つの映画となって、沖縄の文化をまた、次の世代につないでいきます。

県出身女優が映画製作に挑戦