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6日、宮古島市の県立伊良部高校が37年の歴史に幕を閉じる閉校式を行いました。

在校生は3年生5人だけでその全員が同じ日に行われた卒業式で学び舎を後にしました。最後の卒業生たちが伝えた故郷や母校への思いをお伝えします。

司会「校旗中央の校章は次の3点を意味している。一、土台のVは勝利を意味する。二、中央は大海から太陽が昇る様を意味している。三、二重の円は太陽の昇る様子で時間の経過の中で若者の伸びる力を表している」

おととい県教育委員会に校旗を返納する閉校式を行った伊良部高校。学校関係者やかけつけた島の人たちとともに最後の在校生となった3年生5人も式に参加しました。

生徒会長 濱川快吏さん「卒業後は全員が島を離れることになります。この学校で過ごした日々を糧に次の新たな道へ進みたいと思います」

伊良部高校閉校最後の卒業生・最後のメッセージ

沖縄本島から南西、300kmに位置する伊良部島。およそ5000人が暮らす島の学び舎伊良部高校は37年の歴史の中で2170人の卒業生を世に送り出しました。中でも島を挙げて盛んなバレーボールは全国大会に6度出場と伊良部の誇りでもありました。

しかし、少子化の影響や6年前に伊良部大橋が開通しつながった宮古島の高校に進学を希望する人が増え、今年度限りでの閉校となりました。

伊良部高校最後の生徒たち5人は全員が3年生で最後の卒業生でもあります。この日は、2日後に控えた卒業式と閉校式のリハーサルです。同時に3年間の努力を称える表彰式も行われました。

佐久川美緒さん「全部が思い出だから一番(の思い出)は決められないけど、みんなと行動したことが一番かなと思って。最後だし感動できるような思い出をつくりたい」

伊良部高校最後のバレー部員仲間成南(なかま せな)さん。先輩たちが卒業した後は1人だけでした。

去年秋の県大会では宮古総実との連合チームを組みました。セッターとしてベスト8に入る原動力となる活躍を見せバレー部の名を最後まで守り抜きました。

伊良部高校閉校最後の卒業生・最後のメッセージ

仲間成南くん「(バレーは)自分をつくってくれたスポーツ成長させてくれたもの。最後のバレー部員として取り上げられたのもそうだし(高校生活で)そういったことも大きかった」

3年前の夏に募集停止が発表され卒業していく先輩たちを見送る一方で後輩は来ることがなかった今の5人の3年生たち。寂しさや不安はありましたが先生や地域の人たちが精一杯自分たちを支えてくれたと感じています。

島袋憲璃加さん「(去年11月の)駅伝が印象に残っていること。別の学校では地域の人たちとなかなか走る機会はないから、みんながとても笑顔だったのでそれが印象に残っている」

長濱守正教諭「駅伝大会でいろいろな伊良部の地域を回っていろいろな人が応援してくれたので。この子たちは(少人数の)5人だがとても愛されているなと思って。生徒の成長を見ることができたので本当に良かったとうれしく思っている」

たくさんの愛情の中から将来の大きな目標も生まれています。

手登根華恋さん「世界に旅立って難民で苦しんでいる子どもたちをサポートする。先生たちはその夢を応援してくれたからありがたい。感謝している」

伊良部高校閉校最後の卒業生・最後のメッセージ

濱川快吏さん「宮古島は観光客が増えて経済が発展しているそういうのを見てどうやったら経済が発展するのか。そういうことをもっと詳しく学びたいと思った」

生徒会長の濱川快吏さん4月からは本島の大学で経済を学ぶ道を選びました。

濱川快吏さん「人数が少なくて勉強をせざるを得ない状況。人数が少なく授業もサボれなくて。そういう環境が逆に自分は恵まれていた」

式当日は最後の卒業生を代表して答辞を行う大役を担います。

濱川快吏さん「ちょっとは格好つけないといけないと思うが、これまでの自分たちを見せられたらではないが(式当日も)これまでのように普通にいけたらいいかなと思う」

伊良部高校最後の日となったおととい島の内外から関係者が駆けつけました。

伊良部高校閉校最後の卒業生・最後のメッセージ

PTCA会長 佐久川栄吉さん「最初から少ない人数で入学して5人で切磋琢磨してきょうまで大きく育ってきたと思う」

同窓会長 川満博昭さん「きみのルーツは伊良部だということを忘れないでいけばどこに行ってもやっていける」

5人のうち男子2人は大学に進学女子3人は就職とそれぞれが違う場所で新たなスタートを切ります。

佐久川美緒さん「みんなで(卒業を)迎えられたのもうれしかった。島に貢献できる社会人になっていきたい」

手登根華恋さん「向上心を持って立派な社会人になりたい」

島袋憲璃加さん「(伊良部高校の)歴史がきょうで終わるが感謝の気持ちを込めて(校旗を)返納した。いろいろ3年間あったがとてもいい卒業式になって良かった」

そして最後の生徒会長が最後の挨拶に臨みます。

濱川快吏くん「入学した時の私たち1年生は10人にも満たず予想以上に人数が少なくて、正直行事やクラス活動など不安に思うことが多くありました。しかしそのような中でも先輩方や先生方そして地域のみなさんと一緒に3年間活動することができ私自身も大きく成長することができました」

濱川快吏くん「最後にこれまでの生活を共にした4人の仲間へ卒業後は皆、進路が違いいままでのように毎日会うことはできなくなりますが次に会う時はお互い少しでも成長できたらいいなと思います。たくさんの思い出をありがとう」

伊良部高校閉校最後の卒業生・最後のメッセージ

ただ1人のバレー部員、成南さんの元には連合チームの仲間、宮古総実のメンバーがかけつけてくれました。

仲間成南さん「こうやって宮古総実からもみんな来てくれて心強いなと思った。大学でも部活(バレー)に入ろうかなと思っている」

濱川快吏さん「最後の卒業生の最後の答辞なので、まあ100点。ありがとうございます」

島の子どもたちの成長と旅立ちを見守り続けた学び舎は5人の3年生の門出とともに、その役目を果たし終わりました。

濱川快吏さん「ありがとう伊良部高校。そして37年間お疲れ様 」

素直で優しい子どもたちの成長の場がなくなってしまったことには寂しさも感じます。一方で島を離れて社会経験を積んだあとに故郷のために働く人たちもいます。卒業生のみなさんには伊良部高校で学んだことを胸に羽ばたいて欲しいと思います。