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直木賞受賞「宝島」 ブームの予感

沖縄を舞台にした真藤順丈さんの小説「宝島」が第160回直木賞を受賞してから一夜。早くもブームの予感です。

きのう第160回直木賞に選ばれた小説「宝島」。主人公は、住むところも食べるものもなくなった戦後の沖縄で、アメリカ軍基地から物資をかすめ取って生計を立てた「戦果アギヤー」と言われた若者たち。アメリカと本土に翻弄される沖縄の戦後史を独自の手法で描いています。

選考委員 林真理子さん「沖縄への愛をものすごく感じまして、文句なしの受賞でございました。」

著者は東京都出身の真藤順丈(しんどう・じゅんじょう)さん。構想に7年、執筆にはおよそ4年かかったといいます。

著者 真藤順丈さん「沖縄の歴史や重たい戦後史を扱っていますが、表現したいところは市井の人たちの息吹やたくましさ、明るさ」

直木賞受賞「宝島」 ブームの予感

発表から一夜明け、那覇市の書店では…。比嘉記者直木賞発表を受けてきのう夜に設置された特設コーナーなんですが、「宝島」、なんときょうのお昼には完売してしまいました。

ジュンク堂書店那覇店では、特設コーナーに並べた50冊が1日も経たないうちに完売しました。

ジュンク堂書店那覇店 森本浩平店長「発表と同時にお客様から電話予約があったり、店頭に買いに来たり、今朝はオープン前から並んでいるお客さんもいた」

訪れたお客さんは…「今ちょうど探してたところです。Q残念ながら品切れのようなんですが…え?品切れ。。。品切れ。内地の人の目線と、地元沖縄の人の目線が違うのでこの温度差がどのように表現されているのか、私はそれに興味があります」

真藤順丈さん「沖縄の人間ではない僕が書く葛藤は何度も繰り返しました。(沖縄問題を)腫れ物に触るという扱いをするのが、潜在的な差別勘定が起きているのと同じことなんじゃないかと思いました。我々日本人が沖縄の問題を考えるときの一助になればと思いますのでぜひ読んでいただければと思います。」

ジュンク堂書店では、10日以内には入荷予定ということです。