先月県内で初めて認知症患者のケアを考える学会が開催されました。そこには以前取材した若年性認知症の大城勝史さんの姿もありました。初の学会で何を語ったのでしょうか。

【2025年には、国民全体の10人に1人が認知症】

Qプラスリポート 日本認知症ケア学会沖縄大会

これは先月沖縄で開催された日本認知症ケア学会で発表されたもの。あと10年もしないうちに認知症は決して縁遠い病気ではなくなるというのです。

学会には全国から医療・介護従事者が集い、認知症患者のケアについて考えました。大会には全国から120人あまりが登壇。そのなかに若年性認知症の大城勝史さんの姿もありました。

40歳で若年性認知症と診断された大城さん。

それまでは自動車販売会社の営業マンとして働いていましたが、お客さんの顔と名前が覚えられない、自分の席に戻れないといった症状に悩まされるようになり、現在は洗車担当として働いています。

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大城勝史さん「(実はすでに1人洗車担当はいた。)私の居場所があったんではなくて会社が居場所を作ってくれたんですね。居場所をつくってくれたことに感謝」

大城さんはこまめに休憩をとる、仕事で使うものの位置を決めるなど、様々な工夫をしながら働いています。

しかし会社で働き続ける上で一番大きな支えとなっているのは職場の仲間たちのサポート。従業員全員で認知症サポーター講座を受けるなどみんなで大城さんの病気と向き合っています。

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沖縄トヨペット神谷高成さん「彼が身を削ってまでやっていくっていうのはそれなりのかくごがあるわけですから会社としても真摯にむきあわなくてはならない。大城含めてこういった事例に対して相談できる窓口や、専門知識を有する者の育成も含めて職場内の環境整備も必要と感じている」

大城さん「(真摯に向き合う)会社も中小企業とかも増えてくれたらいいなと思いますね。大きな企業だけではなくて。そうしたらいろんな仕事ができてその人に合った仕事がみつかるのかなと思います」

涌波淳子大会長「なかなか企業側が認知症を自分たちと縁遠い病気ということで受け入れが厳しいのかなと思います。ご本人も理解を得て、会社側も理解を得て、それがきちんとマッチングをして、お互いができることをすり合わせていくことが大事」

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大城さん「私みたいに普通に見えると思うんですけど認知症の方を極端な偏見、誤解でみてほしくないなと思って。ひとりの人間として色んなことができるっていうことが一番伝えたかったですね」

高齢化が進み、働く人が少なくなっていく時代のなかでもう一度、認知症を考えるときが来ています。

大城勝史さんの体験をもとにした本が出版されます。一般向けは6月下旬の販売開始を予定しているそうです。