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OIST、沖縄科学技術大学院大学と琉球大学が県内の高校に通う理系の学問に興味のある女子、いわゆる「リケジョ」の為のツアーを共同で開催しました。舞台は石垣島。彼女たちに同行してきました!

Qプラスリポート OIST × 琉球大学 「リケジョ」石垣ツアーに密着

石垣空港に降り立ち、次々とバスに乗り込む一行は「サイエンスプロジェクト fo r琉球ガールズ」の参加者。県内各地から集まった、科学が大好きな女の子たちです。

参加者「星を見るのがとても好きで、よく宮古で眺めています。同じような興味を持っている人とあまり話したことがないので、めっちゃ楽しみです」

前盛さん「高校に入って、地学部に入ってから興味を持ち始めて」

地元・石垣島から参加した前盛仁美さん。普段から部活動で天体や星の観測、研究を行い、地域の人にも星について説明する活動をしています。天文学が大好きな、そんな前盛さんの夢は…

Qプラスリポート OIST × 琉球大学 「リケジョ」石垣ツアーに密着

前盛さん「(将来は)望遠鏡の設計などをやりたいと思っているので、そういう事ができる大学に行けたらいいかなと思っています」

さて、リケジョ達を乗せたバスは最初の目的地へ到着。みんなの目の前に現れたのは国立天文台。石垣島観測局の巨大電波望遠鏡です。

Qプラスリポート OIST × 琉球大学 「リケジョ」石垣ツアーに密着

VERA石垣島観測局・島田かなえさん「星から出している電波を拾う、電波望遠鏡というものなんです。鹿児島にも同じものがあります。小笠原にも、岩手にも同じものがあります。4つでぴったり同時に電波を受ける事をしているんです。そうすると、実は日本列島サイズのとても大きな電波望遠鏡を作ることができる」

この巨大電波望遠鏡の見どころは、それだけではありません。観測対象の星に合わせて、なんと動くんです。この迫力には思わず…

みんなが大興奮の一方で、地元出身の前盛さんにとってはおなじみの場所。

前盛さん「自分は”電波”(望遠鏡)より結構”肉眼”(で見る望遠鏡)の方が好きで。(Qなんで電波より肉眼派なんですか?)やっぱり、石垣に住んでいて星空が毎日綺麗に見えるので、電波だと星自体が見えないので、それよりは肉眼で見えるほうが好きです」

生まれ育った石垣の星空への愛着は、望遠鏡へのこだわりともなっているようです。その「肉眼派」の前盛さんが大好きな場所、石垣島天文台に今回のメインゲストが待っていました。

「私の肩書は少し変わっています。人と宇宙をつなぐお仕事をしています」

Qプラスリポート OIST × 琉球大学 「リケジョ」石垣ツアーに密着

県内初の天文学者、嘉数悠子さん。現在は、国立天文台ハワイ観測所で天文学の魅力を伝える仕事をしていますが、銀河がどのように形成され進化するかについて、これまで世界各地で研究に携わってきました。

嘉数悠子博士「このオリオンの大星雲を日本の群馬天文台で撮影したのがこの写真です。同じ領域をハワイで見るとこうなる。皆さん、ハワイの方が星が小さくてシャープで綺麗ですね」

海外で活躍する嘉数さんの、壮大な宇宙の話にキラキラと目を輝かせるリケジョたち。質問も止まりません。

質疑「ブラックホールってなんですか」

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熱のこもった1時間半の講義のあとは、九州沖縄では最大の光学赤外線望遠鏡「むりかぶし(群星)望遠鏡」のもとへ。

花山秀和さん「それでは、今の時間、あ!ちょうど木星が見えてきた」

リケジョ達の気分は最高潮!同じ興味を持つ仲間とともに、石垣島の満点の星空を堪能しました。

参加者「自分も天文学者になりたいと思っているので、いい経験になりました。嘉数先生が中学生の時に、ニュートンの雑誌を読んで宇宙に興味を持ったというのは自分も一緒だったので、とても良かったと思っています」

参加者「生物学だけではなくて、天文学とか色んな分野の学問を見てみて、自分の好きなものを見極めたいと思います」

前盛さん「8ページくらい書きました。(Qこれは嘉数先生の話?)はい。宇宙や天文の研究などをしていたんですが、まだ全然世界のことを知らなくて。(Qきょう眠れないんじゃない?)眠れないですね(笑)」

国際的に女性の科学者が少ないことが問題視されていて、理系を志す女子生徒を後押ししようと企画されたもので、今回5回目。琉大、OISTの先輩リケジョとの交流会で、進路選択や研究科目についても話を聞き、交流しました。30人の枠に応募は160人、年々人気が高まっているので、今後もリケジョやその保護者を対象にしたイベントを開催予定です。