さて、こちらに写っているのは、豆腐ようですが、謝花さんはお好きですか?

謝花「いやー、沖縄伝統の食品、ということは分かりますが、実はあまり食べないですね。」

実は今日は、この豆腐ようの「味」の話ではなく、実はこの独特の「色」なんですが、この沖縄の伝統的な赤色が、今、日本の食品を変えようとしているんです。県内で進むバイオ研究の最前線を取材しました。

名護市にある、豆腐ようの製造工場。琉球王朝時代に中国から伝わった食品を、当時の料理人が泡盛を使った独自の製法でアレンジして生まれた沖縄伝統の発酵食品。

こちらの工場では、多い時で月に250キロを製造しています。

Q+リポート 紅こうじ色素が食品産業変える?!

豆腐ようの原料の一つ、紅麹菌の培養工程。この薄紅色の紅麹は、菌の培養が進むと、やがて濃厚な赤色になります。100%天然の色素です。今、この紅麹の色素が国内の食品業界から注目されています。

琉大橘教授「こっちが実験室になります」

琉球大学農学部。国内の大学としては唯一、紅麹の継続的な研究を行っています。

琉大橘教授「こういった感じで赤い色素が抽出できます」

Q+リポート 紅こうじ色素が食品産業変える?!

紅麹菌から抽出された色素です。現在、国内で流通している明太子やハム、ソーセージには多くの食品で、亜硝酸ナトリウムなど人工の発色剤が使われています。美味しそうな色を保つとともに、食品の劣化を防ぐためとされています。

しかし発色剤は、海外では一部の地域で、規制が厳しく今、発色剤を含む商品が、輸出できないという問題が生じています。人工の発色剤に変わる、天然の色素が使えないか。琉球大学では、先月から、民間企業と連携して研究をスタートさせました。

琉大橘教授「たらこ製造に適した色素を作ってくれるもの、かつ食中毒菌を抑えてくれるようなもの、そういったものが理想的。」

プロジェクトではまず、明太子に使える紅麹色素の研究が行われています。国内の明太子市場はおよそ1300億円。将来、海外に市場を開拓していくために、天然の紅麹色素には、大きな期待が寄せられています。

しかし、紅麹色素を生の食品に使うには、ある大きな課題があります。その課題を解決するため、琉球大学と連携するのは、うるま市にあるバイオベンチャー企業。

Q+リポート 紅こうじ色素が食品産業変える?!03

永井朋子取締役「(紅麹色素は)日光に当たってしまうとすぐに色が退色してしまうというデメリットがあります。」

紅麹の色素そのままでは、食品に加えても、すぐに色が落ちてしまうのです。それを解決するのが、県内で一台しかない、こちらの機械。

永井朋子取締役「いろいろな機能性物質をナノ粒子にする機械です。21ナノ粒子っていうのは、1ミリの100分の1の大きさなんですけど、そう言った小さな粒子を作る機械になります31」

紅麹の色素を、非常に小さなナノ粒子にして、特殊な薄い膜で包んでしますのです。

永井朋子取締役「この紅麹菌をナノ粒子化することで、退光する、色が褪せていく速度を落とすというメリット。」

研究では、今年中にも、実際に明太子を使ってテストを行い、数年以内の事業化を目指します。

松原社長「可能性は大ですね」

松原社長は、沖縄をバイオ産業の拠点にしたいと考えています。

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松原社長「まずデリバリーコスト(輸送費)的に安く上がると、軽いですから。それから非常に高価なものである。価格が取れるということ。」

小さくて軽く、単価の高いナノ粒子は、沖縄から航空機で県外に出荷する上で、極めて有利な商品です。

松原社長「亜硝酸ナトリウムは明太子だけでなくて、ハム、ソーセージ、非常にいろんな食品に使われている、そういうところに一つの大きな風穴ができれば、面白いのかなと。」

日本の食品を大きく変えるバイオ産業が、動き出しています。

紅こうじ、という沖縄特有の素材が、最先端のバイオ技術で、世界に広がろうとしている、というのは、面白いですね。

バイオ産業というと、実際なかなか見えないですし、ちょっと素人には分かりにくいところもありますが、その可能性は非常に大きいですし、話にあったように、輸送しやすく単価も高いと、離島県沖縄にとっては、将来的に非常に可能性のあるビジネス分野でもありますね。

是非成功してほしいと思います。