大学生と高校生がディスカッション形式で平和学習を進める「がちゆん」という会社があります。創設者は大学生で、社会の課題について、新しい方法で解決しようというその取り組みが注目されています。山本記者です。

8月那覇市で開催された、沖縄サミット。新たな平和学習を支援する大学生の企業「がちゆん」と新聞社が企画しました。参加したのは、25歳以下の高校生や大学生たち。平和や経済などテーマを決め、6グループに分かれて意見を交わします。

Q+リポート 若者が考える平和学習

国仲さん「こんにちは。がちでゆんたくしましょう。」

このグループの進行役は、がちゆん代表の琉球大学教育学部3年の国仲瞬さん。サミットでは、平和や経済など6つのグループに分かれ、平和グループでは、「平和とは何か?」「安全保障はなぜ必要なのか?」などについてディスカッションしました。

大学生男性「今ある平和って言うのが、本当にみんな平和なのかなってところにクエスチョンを持って行動してほしい。俺も行動していきます。」

高校生女子「義務とか正義感ではなくて、自分たちはこれが好きで話し合っています。そういう伝え方をすると受け取り方が変わるのかな。いい意味で趣味化する。」

議論からおよそ1時間半。平和グループのまとめです。

平和グループ全員「ポジティブピース、私たちの趣味は平和です。(皆で笑顔)」

Q+リポート 若者が考える平和学習

大学生男性「平和について考えていないやつが悪いんじゃなくて、平和について考えることが楽しいんだって、楽しいものをどんどん人を巻き込めたらいいなって。だからぼくたちは平和が趣味ですって宣言をさせていただきました。」

ディスカッションを終えた国仲さん、次につながる何かを感じたようです。

国仲さん「何か必死に伝えようとするよりも、伝わるのは自分たちがキラキラしながら、暗い話題とかあんまりはしたくないと思われていることについて、議論している姿を見せつける。そうすると他の人も同世代の人たちもついてくるんじゃないか。」

国仲さんが平和について考え始めたのは中学生時代。戦争で亡くなった曽祖父の存在が、平和への思いにつながっています。

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国仲さん「(礎に曽祖父の)島袋蒲助という名前があったときに、なぜかまったく意味がわからないけど、涙が止まらなくなる。その後からおじいちゃんの話しを聞いていく中で、平和に関する思いがつくられていった。」

国仲さんは、おととしディスカッションを通した平和学習を行うサークル「がちゆん」を立ち上げ、卒業後も継続し、一生の仕事にしたいと翌年には会社を設立しました。

この日は、修学旅行の魅力や学習効果を発信する修学旅行フェア。国仲さんは学校関係者らに、「語り部の減少や、知識詰め込み型の授業に生徒が消極的になってしまうことなどが課題」と話し、模擬ディスカッションを公開しました。気になる学校関係者の反応は?

修学旅行関係者「平和学習をビジネスにするっていうのはどうかなと思ったんですけど、ビジネスであれば、学校側がこういうことをしたいんだとかいったような要望をぼんぼん伝えていける。」

学校関係者「年が近いということもありますし、もうちょっと身近で深いところまで話せると思いますので。生徒のいい経験になると思います。」

がちゆんがこれまで受け入れた修学旅行の高校は、のべ20校。学生たちは手応えと同時に課題も感じています。

がちゆん塩谷さん「(自分は)県外生なんですけど、平和のこと考えなかったし、平和学習嫌いな子だった。高校生がどれだけ真剣に考えるかわかるから難しい。」

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4回目の参加学生「高校生が騒音問題というか人害がでている中で、オスプレイは格好いいからほしいといっちゃって、それでいろいろ笑われたんですけど考え直そうと思って。」

がちゆんでは、ディスカッションに参加する大学生たちに、沖縄の代表としてではなく、一人の意見として聞いてもらうように指導しています。様々な価値観に触れ、高校生に自ら考えてもらいたいと考えているからです。

がちゆんは、今新たなステージに向けて始動しています。15日に南アフリカで開催される社会の問題解決に取り組む学生たちの世界大会で、日本代表として平和学習の成果を発表することになっているのです。

Q+リポート 若者が考える平和学習

国仲さん「平和って押し付けたいんじゃなくて、一緒に考えたいんだよね。いろんな国籍の学生たちに、あなたにとっての平和ってなんなのって、平和と平和じゃない境界線って何なのってところをきいてこようかなと。What is peaceを考えさせてやるって思って。」

国仲さんたちは、今月10日に南アフリカに向け出発するそうです。世界の舞台を経験し沖縄に何を還元できるのか。今後の活動にも期待したいですね。