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美ら島Woman 琉球の伝統の味守る~謝花久乃さん~

沖縄の元気な女性を応援する「美ら島ウーマン」きょうは謝花きっぱん店6代目のの謝花久乃さんです。

謝花久乃さん「私はおばあちゃん、4代目の祖母の背中を見て育ってますので本当にきっぱんと冬瓜漬けに育てられたと思います。真剣な仕事の取組みですとか、お客様とのやり取りを見ていてやはり私にも自然に気持ちが涌いてきて、継ぎたいという気持ちになったと思います。」

謝花さん「いらっしゃいませ」

謝花きっぱん店6代目、謝花久乃さん。久乃さんが店頭に立つこのお店は、創業135年という老舗。琉球王国伝統の銘菓きっぱんは、300年前に中国の福州から沖縄に伝えられたと言われています。

謝花さん「300年の歴史があって位の高い者にしか口にできないというお菓子でした。」

美ら島Woman 琉球の伝統の味守る~謝花久乃さん~

一般の人も口に出来るようになったのは、明治以降のこと。きっぱんはみかんの実を砂糖でじっくり煮詰め、砂糖の衣で覆ったものです。県産のみかんの皮を手作業で剥き、果汁を絞り皮を細かく刻みます。お砂糖で煉って丸め、餡を作って乾燥させてと、手間ひまのかかる伝統のお菓子。

以前は沖縄に3店舗あったきっぱんのお店ですが、時代の流れとともに、今ではここ謝花きっぱん店だけになりました。

美ら島Woman 琉球の伝統の味守る~謝花久乃さん~

謝花さん「この作業がこのもとになるきっぱんの仕上げ、お化粧してあげるっていうんですよね。」

この作業にたどり着くまでに三日かかります。お化粧のあとは1日寝かせ、5日目に初めて店頭へ並びます。

謝花さん「もう家だけしかお菓子を作っていないのでその重みなどを感じ取りながら(多くでも)お菓子を色んなお客様に召しあがって頂きたいと思ってます。」

謝花きっぱん店には、何十年も通い続ける常連客はもちろん全国からお客さんが訪れます。この日も福岡からのお客さんが。

お客様「一度きっぱんを買って食べたらすごく美味しくて、柑橘系の味と歯ごたえが珍しくて福岡から来たんですけど福岡にはないので、また今日も買いに来ました。」

謝花さん「このお菓子を必要として、このきっぱんと冬瓜漬けは残ってるのでそれを受け継ぐ者としてしっかり後々伝えていけたらなと思っています。」

美ら島Woman 琉球の伝統の味守る~謝花久乃さん~

130年の歴史を担う、責任。そしてこの銘菓が未来へ引き継がれるように、久乃さんは今、新たな挑戦をしています。若い人にも手軽に味わってもらおうと、包装や食べ方など斬新な提案をしています。

謝花さん「ずっと300年間こうやって伝わってきた伝統あるお菓子を今の若い世代にも受け入れてもらえるようなデザインですとかお味など工夫しながら後世にも繋がって受け継がれるような形のお菓子にしていきたいと思ってます。」

久乃さんは、この日県立博物館美術館で講演も。伝統の継承と革新の為です。

謝花さん「今後も、きっぱん・冬瓜漬けはなくなって欲しくないなと思いつつ、娘たちに伝承・継承。私の想いを伝えていけたらなと思っています。私たちが作るのをやめてしまうと、お菓子事態がなくなってしまうので他に辞めてしまったきっぱん屋さんの為にも、やはり意地を張ってでも作っていきたいたっていうのは私にはあります。」

ここ、沖縄にしかない味。伝統の味を継承していく為に、久乃さんの挑戦は続きます。

もの作りの継承、今後はどんなことを継承?

美ら島Woman 琉球の伝統の味守る~謝花久乃さん~

謝花さん「先代が守ってきた文化、大切にしていけるように私たちも恥をかかない努力と、続けることの素晴らしさ、それを伝えるっていう周囲の感謝を忘れずに、これからも子ども達に繋げていけたらいいなと思ってます。」