先週、与那国町の定例議会で、自衛隊誘致決議の撤回などを求めた議員提案が出されました。与那国町では3年前に、与党議員らが中心となって、人口減少に歯止めをかけることを理由に、防衛省に自衛隊の誘致を要請。

その後防衛大綱に、南西諸島の防衛力強化が謳われ、与那国島には、100人規模の陸上自衛隊が、沿岸監視部隊として配備されることが事実上決定しています。

しかし、反対派が集めた署名活動が556筆と、要請当時、誘致推進派が集めた署名数を上回り、人口およそ1600人の島が二分されている状況です。

崎元議員「住民説明会を開くなり、その次に住民投票をして民意を確かめてくれと言っているんですけど、それに関してまったく相手にしないといいますか」

外間町長「1600人しかいないわけですからね。これはある程度やればみなさん全部分かっていることだから。抜き打ちで全然知らないままになされたっていうなら、今言うように説明責任っていう表現はあいますよ。抜き打ちじゃなくて公開ですべてやってきてるわけですから。」

今月に入って、ケビン・メア前総領事が、与那国町の祖納港が有事の際の掃海艇の拠点となりうることをアメリカ政府に伝えていたことが明らかになりましたが、外間町長は、アメリカ軍の基地使用については反対し、自衛隊についても制限を設ける考えだといいます。

外間町長「覚書の中で、これ以上規模を拡大しないとかね、あらゆる制限を設けていこうって考え方持ってるんですよ。例えば100人だったら、100人の配備ですよと。これ以上大きくしてはいかんよと。特に米軍が入ってくることはNOですよと。」

アメリカ軍が祖納港を利用することには反対の姿勢で互いに一致していますが、議会では、民意を問えとする野党の訴えに選挙で勝ったことが民意の表れだとする町長の応酬が続きました。

外間町長「もっともわかりやすいことはこれ、選挙なんですね。選挙で町長選挙においても私のほうで、自衛隊誘致でもって勝ち、議会選挙においても自衛隊誘致について理解をし、なおかつ賛成をした議員が4人通ってると。」

田里さん「お互いが議論できる場をつくるなら、お互いが妥協することは妥協しながら、止まるところは止まりながら、いや前に進まんといかんではないかというような、場を作るならですね」

外間町長「だからもうそれは走りだしてるから。走り出してるものをですよ、いまさらどうして止められる状況があるのかということですよね。これは国の専権事項なんですね。国が決定する事項なもんですから、いかに首長といえどもこれに対する権限というのは持ってないので。」

両者の議論は噛み合わないまま、誘致決議撤回案が提出されました。

糸数議員「もうすでに、誘致活動の時期ではない。すでに用地の選定の話も出始めており、今後どうするか」

島が二分された状況において政治の果たす役割は何なのか。自衛隊誘致でゆれる島は、両者が橋を渡して話し合うことのないまま将来に禍根を残すことになりそうです。