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那覇空港で全日空の国際貨物ハブ事業が始まって1年が経ちました。県は今月14日から3日間。香港で沖縄の商品の販路拡大を狙ってプロモーションを展開。そのなかに、県産和牛を海外に売りこもうという営業マンがいました。中村記者です。

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島袋さん「生産者側として、確実に商品に自信を持てるからこそ出せるというのもあるんですけど」

香港で沖縄の企業向けに開かれた飲食店セミナーに参加した、「もとぶ牧場」で営業を担当する島袋真也さん。牧場の牛を香港で売り出そうと考えています。

イベントオープニング仲井真知事「孫、ひ孫、大勢つれておいでください。お待ちしております!!」

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那覇空港で全日空の国際貨物ハブ事業が始まって1年。県は今月14日から3日間、香港で沖縄の商品を売り込もうとプロモーション活動を行いました。これには、県の関係者や県内の生産者などおよそ140人が参加。島袋さんもそのひとりです。

「もとぶ牧場」およそ14ヘクタールの敷地に14の牛舎があり,ブランド牛として『もとぶ牛』2,300頭あまりを飼育しています。牧場では、生後10ヵ月の牛をセリで購入、およそ20ヵ月間飼育して大手ハムメーカーになどに出荷しています。開業から23年、牧場が海外進出を考えた理由は和牛の国内需要の限界を感じていたからでした。

島袋さん「今、日本全体を見渡して和牛ってものすごく多いと思うんですけども,そのなかで全て日本で需要があるかというと難しいところだと思うんですねぇ。」

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そして去年10月、海外進出への第一歩としてマカオの現地企業と契約を結び、月に約300Kgをマカオに出荷を始めました。そして今回、国際ハブを利用して背後に中国という広大な市場が控える香港に進出しようというのです。島袋さん「ハブ事業があることによって輸出がものすごく早くいけるということで肉も生ものとして、新鮮なままで元に届けて、新鮮なままお客様に食べていただきたいということがまず一つあるので、その中でもハブ事業が飛行機が常に動いているということが一番大きいです。」

イベント2日目。香港のホテルで、地元バイヤーとの商談会に臨んだ島袋さん。担当者に自社製のソーセージを試食してもらい感触を確かめます。

島袋さん「沖縄のほうでレストランのほうで焼肉店のほうですが使われている肉です。」バイヤー「美味しい!べりーナイス!」島袋さん「マカオのほうには卸しは行っていますので,日本から直接やるのかマカオからそうすのか?いろいろと検討しています。」

バイヤーの反応は上々です。しかし、他のバイヤーからは値段が高いと指摘されました。「正直に言えば、チキンウィンナーだと1パックで12本入りで香港では10ドルぐらいだとちょっと高いなぁと」島袋さん苦笑いです。

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島袋さん「一歩一歩勉強しながらやらさせて頂いて,最終的にどうにかお肉をどう取引させていただけるかパターンができればなぁと思ってますけど。」

今回のプロモーション活動を通じて自信を持って自社の商品をアピールする事が、香港進出につながると手ごたえを感じた島袋さん。一方で、他の企業と共同で輸出するなど、輸出コストを下げる課題も感じています。

島袋さん「一番問題になっているのは、輸出である輸出コストですねそういった中でもモノを販売していく立場としては金額がどのくらいとかですね、それにかかるリスクがどういうものなのか?」「今後本当に「よりいいモノ」を作ってより多くの人に知っていただくということを目標にですね,今後進めていければなぁとおもいますねぇ。」

今回、香港で生産者は「よりいいモノ」を海外へも,という思いを強くしていました。県産品が香港の消費者に受け入れられるため県には、物流コストの軽減や県産品のアピールなど、生産者を後押しするさらなる対策が求められます。

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今回、島袋さんは香港に県産和牛を売り込むために商談会に臨んでいたそうですが、その会場に香港の旅行代理店の人も訪れて、「沖縄旅行のパック」で「もとぶ牛」が食べられないかとの問い合わせもあったそうです。

このように、魅力ある地元の素材を紹介して外国人に観光で誘致できれば地元は活気づきます。そして帰国後に、それらの県産品をまた地元で買ってくれれば相乗効果が生まれわけです。ハブ事業から派生する、観光などへの経済効果にも期待がかかります。