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検証動かぬ基地です。次の衆議院選挙に向け、県内でもすでに各政党の動きも活発になってきましたがこの総選挙の結果によっては、政府の沖縄の基地政策に大きな影響を与えることになりそうです。2006年の日米合意に基づき、辺野古への基地建設計画を着実に進める自公政権に対し、野党第一党の民主党は辺野古にはこだわらず、県外移設を目指しています。きょうは、与野党の基地政策を比較します。岸本記者です。

民主党 鳩山由紀夫代表「選挙から逃げ回る姿を見続けるのは、国民の一人として情けない限りであります総選挙 やろうじゃありませんか!」

麻生太郎 総理大臣「野党との争点を明らかにした上で国民に信を問いたいと考えている」

遅くとも10月までに行われる衆議院選挙。国民が政権を選択する意味合いが強い今回の選挙は沖縄の基地政策の分岐点でもあります。

中曽根外務大臣「在日米軍再編に関して、抑止力を維持しつつ沖縄等の地元負担軽減の観点から、ロードマップに基づいて着実に実施していくことで一致した」

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日米両政府は2月、普天間基地の名護市辺野古への移設を条件に本島中南部の基地を返還することを定めた協定に署名。一方、今月16日 民主党のトップに就任した鳩山代表はー

民主党 鳩山由紀夫代表「(普天間の)県外移設を目指すという考えを変えるつもりはない。政権を取る前と取った後で党の重要な考えを変えるべきではない」

しかし、海の埋め立ての許認可権を持つ仲井真知事は辺野古への移設には基本的には賛成の立場です。

仲井真知事「名護市が受け入れてを表明している間にきちっと移設した方が現実的だということで私は県内移設やむなしという考えだ」自公政権と県が辺野古への移設を既定路線として進める中、民主党に政策実現の為の秘策はあるのか?

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民主党の「次の内閣」の防衛大臣を務める浅尾慶一郎参議院議員に直接聞きました。

記者「仲井真知事は滑走路の位置をずらずことにこだわっているが県民はあそこに基地を作ること自体どうなんだという声が大きいが」浅尾議員「私どもは辺野古に(新基地を)作ることありきで考えるものではない。」「辺野古が例えば沖合にちょっとずれて出来たということだとあまり変わってないということになりますから」

記者「それでは民主党は政権交代を実現した場合、国内法より強い拘束力を持つ国際的な条約を白紙に戻す考えなのか?」

浅尾議員「両者が合意しないと新しいものは作れませんからまずは合意を目指して議論をする必要がある」「協議をして米側も違うところということになれば当然協定の結びなおしということになる」

記者「普天間の別の移設先に言及した浅尾議員。その場所とは一体どこなのか?」

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浅尾議員「いくつか米側から候補地があるんじゃないかということは言われていますが、そういう話は事前に言うとうまくいかない。実際にその立場になった時にしっかりと交渉し、実現することが大切。」

こう質問をかわす浅尾議員をさらに追及しました。

記者「それはアメリカ国内ですか、それとも日本国内?沖縄県内?」浅尾議員「米側が言っているのは、沖縄県内と県外と両方聞いている」

記者「どこからの情報か?」浅尾議員「現場。ペンタゴン(国防総省)です。国務省はあまり変えたいとは言わない。」

記者「それは嘉手納基地との統合案なのか、それとも兵士とその家族のための住宅建設や滑走路の拡張工事が進む山口の岩国基地なのか?」

浅尾議員はこれ以上の問いには堅く口を閉ざしましたが、最後に公約は守ると強調しました。

浅尾議員「「実際に民主党政権が誕生した場合に言うことがコロコロ変わってくるんじゃないかという懸念もあるがー」浅尾議員「これはマニフェストの中にも書いてありますから言ったことは文章として残っているからそれを変えるということであれば(国民との)約束を破ったということですから、そうはならない。」記者「そうはならない?」浅尾議員「ならない

また、かつて民主党の国会議員として党の外交委員会の理事をつとめた神奈川県の松沢知事はー

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松沢知事「日本も政権交代によって、基地問題については大きな動きが出てくると思う。」「民主党を中心とした政権ができれば当然、行動に移してもらわなければいけない。」

総選挙の公示とほぼ同時に出される与野党のマニフェスト。有権者はその中身や実現可能性をよく比較して一票を入れる必要があります。

辺野古では、来年から海の埋め立て工事が始まる予定で今回の選挙の結果は、そうした実際の工事にも影響を与えることが考えられます。国民が、どちらの政党を与党にするのかを決める選挙。有権者は自らの一票でその意志を示したいものです。