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きょうは、鈴鹿サーキットで8月に開催されるソーラーカーレース大会に出場しようと励んでいる中学生チームを紹介します。中学生が出場するのは始めてとあって注目が集まる中、彼らの奮闘ぶりを取材しました。

かっこいいユニフォームを身に着けヘルメットをかぶりさながらF1レーサーのようにも見える彼らは・・・。

豊見城市立長嶺中学の生徒たち。部活として活動している工学部は、中学校では珍しくアイデアロボットコンテストでも優勝3年連続県代表になるなど実力があります。

「車作りの基本とかは、先生から教えてもらって、一つ一つ部品をどうするのかは、自分達で話し合いながら組み立てていくんです」

そして、去年4月からはアイデアロボットよりもさらに高度な技術が求められるソーラーカーの製作に励んでいる生徒たち。鈴鹿サーキットに出場するには、ドライバーが15歳以上であることが条件となっているため、卒業生を含め8人で挑んでいます。

部長・中西くん「ここの油圧を一つのホースから二つのホースに分岐させる部品も、自分達で作ったやつで」

車体の設計や製図をはじめ、ソーラーカーの部品は一つ一つ自分達で製作し、慣れない溶接作業だけは、鉄工所の協力を得て行ってきました。

一つ一つの部品もリサイクル業者から譲り受けたり、企業へ自分達の活動をピーアルしてスポンサーになってもらうことだってあります。

瀬川くん「お世話になってくれるスポンサーにスポンサーのロゴをソーラーカーとか、自分たちのTシャツに張って。(Q:そのデザインは誰が考えるの?)あっ僕です」

製作から1年たったこの日。ソーラーパネルはまだついていませんが、はじめてサーキット場での試験走行を行いました。

「まずは、ゆっくりだよ〜」

これまで直線を走るだけだった走行テストも今回は初めてスピードを上げたり、左右のカーブを勢いつけて曲がったりと、時速は40キロに達しました。

中西くん「やっぱハンドル周り怖いなって思いながら。走ってくれてうれしいという気持ちはありました」

それからおよそ3週間。その後、どうなっているのか?学校を訪ねてみると・・・。

中西くん「ハンドルの角度を決めているところです」

生徒たちは休み返上で朝からハンドル部分の改良を終え、着々と準備を進めていました。

ところが・・・これまで順調に整備されていたものが、なぜかアクセルを回さず、スイッチを入れただけで、タイヤがものすごい勢いで回ってしまうのです。

電気担当の長嶺くん、電気配線の完成図を見ながら原因を探っていくのですが・・・。

中西くん「もうだめだよ、ぼろぼろだよ。お前さ〜、自分でチェックリスト作れな。電気担当」

長嶺くん「こっちで配線外れていたんですよ。多分それだと思います」

「はぁ〜もういや!スイッチ上げたくない」「オンにした!」「なんかショートした、こげたよ」「ダイオードが吹っ飛んだ」「やっぱ違うじゃん」「あっているからダイオードが吹っ飛ぶんだよ」「強い負荷がかかるということは違うということじゃないの?」強い負荷をかけちゃだめじゃん。基本的に」 

結局、この日は日が暮れても原因を突き止めることはできませんでした。

電気担当・長嶺くん「皆とやっていて楽しいんですけど、やっぱりこういうことがあると責任感じてしまうので、こういうときには辛いですけど、仲間と支えあってやっていくので、これからも頑張って行こうと思います」

中西くん「故障って突然くるじゃないですか?それでどれだけ速く直せるかが結果を残せるか残せないかだと思います」

意見をぶつけ合って一つのソーラーカーを製作してきた生徒たち。一歩進んでは、二歩下がるという毎日ですが、大会まではまだあと3ヶ月。彼らの挑戦は続きます。

今、最も注目されているエコエネルギーの分野に沖縄の中学生たちがここまで食い込んでいるってすごいですよね。でも、直るんですか?

来月15日に那覇市で開催されるエコエネルギーのイベントにも長嶺中のソーラーカーが展示される予定で、それまでには何とか走れるようにしたいと、今、生徒達頑張っています。今後の活躍も是非紹介していきたいと思っています。