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きのう北谷町で「アメリカ兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」が開かれました。超党派は実現しませんでしたが、大会にはおよそ6000人が参加。参加者の思いをまとめました。

実近記者「大会まであと30分ほどとなりました。会場はかなり強い雨が振り出していますが、多くの参加者が続々と到着しています」

参加者「胸が煮えたぎるぐらいで、はらわたも本当に煮えたぎるぐらいの気持ちで参加している」「昔からこういう思いを続けて、昔も今も変わらず、戦後64年間こんなこと続けて、いつこういうことが終わるかという思い出いっぱいで」「批判するだけじゃなくて、みんなが何ができるか行動で示したいと思って来ました」

大会は、雨がさらに激しくなった午後2時に始まりました。

実近記者「広大なアメリカ軍基地が見渡せる、ここ北谷町で大会が始まりました。会場は参加者の傘で埋まっていて、抗議の声が響いています」

大会には、県内の市町村長10人も参加。しかし、仲井真知事の姿はありませんでした。

仲井真知事「私は大会への参加は、今度は遠慮したいと」

知事や党としての不参加を決めた自民党県連は、大会のきっかけとなった、先月の暴行事件の被害少女が「そっとしておいてほしい」と告訴を取り下げた経緯などから、被害者に配慮したいと理由を説明。今回の事件では、一部週刊誌が被害者の落ち度を執拗に指摘したり、大会前日に県内で被害者の名前が書かれたビラが新聞の折込に入れられて配布されるなど、被害者に対する二次被害があらためて問題となりました。

参加者「そっとしておいてあげたいという思いももちろんあるけど、やっぱりそれを黙視するだけじゃ何の解決にもならないと思う」「親や子どもたちに代わって、私たちが意見を言わなきゃならないという気持ちで参加しています」

こうした中、大会では、2002年に神奈川県横須賀市でアメリカ兵に性的暴行を受けたオーストラリア人女性が登壇。

ジェーンさん「私はその時、殺されたほうがまし(と思った)。なぜなら、毎日、毎日、毎晩も毎晩も、毎年も毎年も、死ぬまで私は忘れることができません」

そしてジェーンさんは最後に、大会に参加できたことに感謝しました。

ジェーンさん「やっときょう、私は一人ではないという気持ちになりました。助けてくれた沖縄。心からありがとうございました。沖縄!」

大会では、地位協定の抜本的な改正や基地の整理縮小を求める抗議決議を参加者全員で採択。参加者は、6000人と発表されました。

参加者「すごく胸につまるものがありました」「自分たちもそういう目にあう可能性もあるから、早くなくして、ちょっとでも被害にあう人とかいなくなってほしいと思う」

玉寄哲永大会実行委員長「人権を回復する運動から、人権を保障させる運動への第一歩です」

実行委員会事務局・松田寛さん「大成功です。『そっとしておいてほしい』というのは、『私のことをそっとしてほしい』のと『今からどうするんだ』という問いを、私たち大人に問いかけているのとは別だと思うんです。」

参加者「きょうのこの雨は今まで犠牲になった人たちと、戦争で犠牲になった方たちの涙だと思います」「(被害者の)代わりに、私たち県民がこのように気持ちを一つにして訴えたところが良かったんじゃないかと思っております」

大会の抗議決議は、来月中旬、日米両政府に届けられます。