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稲嶺知事 正式に勇退宣言

稲嶺知事「これまで私の築いたことを踏まえ、新たな発想と行動力を備えた方に次のステージに上ることが必要であるとの考えに至りました。熟慮を重ねた結果、11月の知事選挙には出馬しないことを決意しました」稲嶺知事が正式に勇退を宣言しました。今年4月、関係者に退任の意向を明らかにしていた稲嶺知事後任の人選が難航する中での表明で与野党ともに今後の作業が加速することになります。

稲嶺知事の勇退表明はきょうから始まった県議会の代表質問で行われました。稲嶺知事は公約のすべてについて実現あるいは着手したと述べ、沖縄の振興発展を次の知事に託す考えを示しました。

与党新垣哲司自民党県連幹事長「稲嶺さんにはご苦労さんだなと、知事には。それと同時に後継者をつくらなくちゃいかん、この思いも大きかったんじゃないかなと」

野党新里米吉護憲ネット書記長「米軍再編についての知事の取っている対応の仕方から見ると、三選は厳しいだろうなというふうに考えていました」

後継者が決まらないまま稲嶺知事がなぜこのタイミングに勇退を表明したのかこのあと基地問題に翻弄された8年を振り返りながら探っていきます。

8年前に初当選を果たした稲嶺知事は基地問題に翻弄され、特に普天間基地の返還に集中しました。県内移設が前提の日米合意、SACOの最終報告を受けて、普天間基地の名護市への移設を受け入れ、その条件として15年の使用期限などを提示しました。

政府はその使用期限をアメリカ側と協議することを盛り込んで閣議決定しましたが実際にはアメリカ側に拒否されたまま実現のめども立ちません。稲嶺知事はその15年問題の解決を公約に掲げて2期目の当選。普天間基地の名護市辺野古沖への移設作業が進まない中、去年10月には日米両政府がこの移設計画を白紙に戻し、辺野古沿岸部への移設に合意します。

稲嶺知事「沖縄県としては絶対に容認できるものではありません」

稲嶺知事は『15年問題は前の計画につけていたもので政府によって解消された』として、そのときから、三期目の出馬をしないという勇退宣言の時期を探ります。在日アメリカ軍再編で日米が最終合意を結び、迎えた6月議会。

稲嶺恵一知事「11月の知事選挙には出馬しないことを決意しました」結局、普天間基地の返還をめぐっては政府との溝が深いまま解決できずに任期を終えることになりそうです。

稲嶺知事「これまで私の築いたことを踏まえ、新たな発想と行動力を備えた方に次のステージに上ることが必要であるとの考えに至りました。熟慮を重ねた結果、11月の知事選挙には出馬しないことを決意しました」稲嶺知事が正式に勇退を宣言しました。今年4月、関係者に退任の意向を明らかにしていた稲嶺知事後任の人選が難航する中での表明で与野党ともに今後の作業が加速することになります。

稲嶺知事の勇退表明はきょうから始まった県議会の代表質問で行われました。稲嶺知事は公約のすべてについて実現あるいは着手したと述べ、沖縄の振興発展を次の知事に託す考えを示しました。

与党新垣哲司自民党県連幹事長「稲嶺さんにはご苦労さんだなと、知事には。それと同時に後継者をつくらなくちゃいかん、この思いも大きかったんじゃないかなと」

野党新里米吉護憲ネット書記長「米軍再編についての知事の取っている対応の仕方から見ると、三選は厳しいだろうなというふうに考えていました」

後継者が決まらないまま稲嶺知事がなぜこのタイミングに勇退を表明したのかこのあと基地問題に翻弄された8年を振り返りながら探っていきます。

8年前に初当選を果たした稲嶺知事は基地問題に翻弄され、特に普天間基地の返還に集中しました。県内移設が前提の日米合意、SACOの最終報告を受けて、普天間基地の名護市への移設を受け入れ、その条件として15年の使用期限などを提示しました。

政府はその使用期限をアメリカ側と協議することを盛り込んで閣議決定しましたが実際にはアメリカ側に拒否されたまま実現のめども立ちません。稲嶺知事はその15年問題の解決を公約に掲げて2期目の当選。普天間基地の名護市辺野古沖への移設作業が進まない中、去年10月には日米両政府がこの移設計画を白紙に戻し、辺野古沿岸部への移設に合意します。

稲嶺知事「沖縄県としては絶対に容認できるものではありません」

稲嶺知事は『15年問題は前の計画につけていたもので政府によって解消された』として、そのときから、三期目の出馬をしないという勇退宣言の時期を探ります。在日アメリカ軍再編で日米が最終合意を結び、迎えた6月議会。

稲嶺恵一知事「11月の知事選挙には出馬しないことを決意しました」結局、普天間基地の返還をめぐっては政府との溝が深いまま解決できずに任期を終えることになりそうです。

どうなる? 知事選候補者「普天間」移設 記者解説

今議会で勇退を表明した理由は?

普通、県知事選なら1年前から準備を始めなければ間に合わないといわれています。そういう中で稲嶺知事がきょう、勇退表明をしました。これまで日米再編協議への対応に追われたこともあったのですが、それでも後に続く人のことを考えた場合、かなり遅かったといえます。裏を返せば、知事がこの8年間で後継者をつくらなかったということも大きな要因でしょう。与党内には、知事が態度をはっきりさせないために後継を選べない、選挙は戦えないという不満が出始めましたのも、6月議会での表明の引き金になったと見られます。

予想される与野党顔ぶれは?

与党の選考委員会では、出馬に意欲を見せている副知事の嘉数さんや、沖電会長の仲井真さんらを軸に12人の名前が挙がっています。その2人に話を聞いてあります。

嘉数副知事「関係者と相談し、表明したい」

仲井真沖電会長「産業界として我々も選ぶ必要がある」

一方、野党は宜野湾市長の伊波さんや、琉大教授の高良さんら複数の名前が挙がっています。そしてここにきて、政治団体そうぞうが、浦添市長の儀間さんを担ぎ出そうと動いています。しかし与野党とも、選定作業は難航していまして、双方、一本化出来るかどうかは、まだまだ先になりそうです。

11月には新しい知事が誕生します。しかし基地問題など多くの課題が直面しますね。知事と同じ政策を引き継げる人はこの中にいるのでしょうか?

稲嶺知事は、県内移設に反対する大田前知事を破って、県民の財産になる軍民共用化空港、15年の使用期限をつけて受け入れるといって当選したわけです。しかしこの8年で、それは一旦は政府に受け入れられたものの、再編の中でほごにされてしまった。それなら海上基地でなければ受け入れられないと突っぱねたという経緯があります。

しかし、アメリカ軍再編が着々とそれに進む中で、沿岸案の反対を中心にする候補者を立てて戦うというのは難しい面があり、後継者をつくりきれないわけです。しかし、県民に対して沿岸案は受け入れないと言った以上、同じ政策の後継者を育てる責任が県民に対してあるという点からすれば、知事への批判は強まるものと見られます。