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慰霊の日を前に沖縄戦に動員され犠牲になったすべての学徒を追悼する平和祈念祭が那覇市で開催されました。平和祈念祭には元学徒や関係者が参加し、命を落とした1984人の学徒に黙とうを捧げて花を手向けました。

農林学校を卒業前に動員された渡口彦信さんは自らの体験を語り、戦争をしてはならないと訴えました。

渡口彦信さん「部隊解散となり上官からの命令で(けがをした友人に)手りゅう弾を渡しました」「自決用であることはお互いに理解出来ました。振り向くこともなく最後の別れとなりました」「戦争ほどみじめなものはありません。戦争は絶対、絶対、やってはいけません」

元鉄血勤皇隊の與座章健さんが平和宣言を読み上げ、その中で「ひめゆりの塔」の展示を巡り西田昌司参院議員が「歴史の書き換え」などの発言をしたことについて、沖縄戦の反省・教訓を語り継いできた学徒に対する「歴史的暴言」だと批判しました。

元鉄血勤皇隊・與座章健さん「沖縄戦の実相をゆがめたり、歴史の修正をもくろんだりする動きが後を絶たないことに、私たちは強く憤り悲嘆にくれています」

また、会に参加した高校生が犠牲者への哀悼と平和への祈りを込めた合唱を披露しました。

元学徒の会共同代表 翁長安子さん「平和の維持に取り組んで来ましたので、この思いを若い人たちがしっかりと受け継いで平和な社会を気づいていくよう頑張ってほしいと思う」

元学徒の会共同代表 瀬名波榮喜さん「学友たちの姿が眼前に浮かんでくる」「(戦争は)文化を破壊する・文明を破壊する・自然を破壊する、ついには人間性を破壊する、そういうものがないようにしてほしいです」

元学徒の会・共同代表 吉川初枝さん「またいつ起こるか分からないから、そういうことはなしにして、みんなが元気でおればいいんですけどね」