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沖縄を再び戦場にさせないという平和への思いを確認しました。

きょう那覇市で開かれた「県民平和大集会」には県内外から1万人を超える多くの人が集まり、沖縄が抱える過重な基地負担や、国が推し進める自衛隊の南西シフトなど、平和と逆行する流れにNOを突きつけました。

「沖縄を再び戦場にさせない県民の会」瑞慶覧長敏・共同代表「みなさん、心を一つにしましょう。平和をつくるための心を一つにしましょう。ミサイルなんか要りません。シェルターも要りません。私たちが必要とするのは基地のない、ミサイルのない、平和で安心・安全な社会です。この集会で声を大にして全国・全世界に平和を求めていきましょう」

那覇市の奥武山公園を会場にして「県民平和大集会」が行われました。

沖縄を再び戦場にさせない「県民平和大集会」

政府が進める南西地域への自衛隊配備増強、いわゆる「南西シフト」など有事を想定した沖縄を取り巻く状況の変化を受け、「沖縄を再び戦場にさせてはいけない」という思いを全国に訴えるため市民団体が開催していて、会場には県内外から主催者発表で7500人が参加しました。

子ども連れの参加者「小さい子どもたちがいる私たちの世代もいろいろ考えたほうがいいんじゃないの、日本だったら今後の沖縄のあり方についてという意味で、こういう集会初めてではあるんですけど来てみた」

今回の集会では、これまで参加したことがない若い世代などにも足を運んでもらおうと音楽コンサートを実施したり、キッチンカーが並んだりしました。参加者も一緒になって意思を表現する巨大アートもあって、若者の意見を多く取り入れる配慮が施されていました。

沖縄を再び戦場にさせない「県民平和大集会」

参加者「戦争を経験したおじいちゃんおばあちゃんがこうやって声をあげている中で、私たち若い世代も無視はできないと思って、声も一緒にあげられる機会に一緒に声をあげていきたいと思って参加した」

参加者「平和の集会とかはいいと思うが、若い世代がやるんだったら音楽とか食べ物とかラフなところからやった方が参加しやすいから今回いいのかなと思いました」

集会には玉城知事も駆け付け、声を上げ続けようと呼びかけました。

玉城知事「なぜ日本政府は沖縄の不条理に正面から向き合おうとしないのか。その不条理が存在する限り私たち沖縄県民はこれからも絶対にひるむことなく行動し、平和のための声を上げ続けようではありませんか」「子ども達の未来が戦争の未来であってはなりません。不安な未来であってはなりません。誰ひとり取り残さない本当に優しい社会をつくりたいのであれば、今私たちが求めている平和の思いを全国で全世界で共有するために行動しましょう。声をあげましょう」

沖縄を再び戦場にさせない「県民平和大集会」

また、自衛隊配備問題に揺れる先島地域などに住む県民や、自衛隊の施設整備とアメリカ軍の訓練移転の問題を抱えている鹿児島県の馬毛島に住む人たちなどが、それぞれの状況を報告するとともに平和の重要性を語りました。

「沖縄を再び戦場にさせてはいけない」という思いが詰まった今回の集会には幅広い年代の姿を見ることができました。

集会の中では戦争体験者や若者が平和への思いを訴えました。

戦争体験者・山根安行さん「マラリア地獄の中を這いつくばって生きてきてようやく人並みの生活を送れるようになって、今ぬちどぅ宝の命をいただいて93歳のじぃじが立っております。世の中から一番ひどい戦争を愚の骨頂である戦争を二度と再び起こしてはなりません。みなさん平和のために頑張りましょう」

桑江優稀乃さん「戦争をさせないのはもちろん、みなさんはどんな沖縄を創っていきたいですか?どんな沖縄を未来の子どもたちにつなげたいですか?私はミサイルも戦闘車両も争いもフェンスもない美しい海と空が広がる自然に囲まれ、いのち、安心して暮らせる、笑顔あふれる平和な島を未来に残したい。きっと沖縄は世界の平和の希望になります」

大会の最後には沖縄が抱える様々な問題を踏まえ、戦争に向かわせないための決意を全国で共有しようという宣言も発表されました。

県民平和大集会宣言「戦争の道を暴走する政府の動きを止めるために思想信条を超え、老若男女が手を取り合って団結すること。次は5万10万人単位で県民総決起の大会を開催して政府に、そして、全国に県民の決意を伝え、全国と全世界と団結して戦争を止める、私たちはその決意を内外に発信します」

主催した市民団体は「今後規模を大きくして平和への思いを発信したい」としています。

沖縄を再び戦場にさせない「県民平和大集会」