※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

新型コロナウイルスの流行で学校や保育園がお休みになる中、子どもの世話と仕事の両立に苦労したという声もよく聞きます。そんな保護者や子どもたちを支えたいと取り組んだ保育園がありました。

新型コロナと闘う 笑顔を!保育士たちの動画

嘉手納町にある第3まきら保育園。園では教育の一環として、空手や和太鼓演奏といった、特色ある教育に力を入れています。お友だちと一緒に元気よく空手の練習に精を出す園児たち。しかし、新型コロナは小さな園児たちにも影響を及ぼしていました。

嘉手納町が発表した家庭保育要請で、園児の多くが4月1日から5月20日まで登園を自粛することとなったのです。

第3まきら保育園・若松恵利子保育士「3分の2ぐらいの保護者の方が家庭保育の協力をしてくださって、こちらとしても元気なみんなに会いたいという気持ちも大きかったんですけど、安全性を考えて協力をいただいた」

第3まきら保育園・那須成仁園長「緊急事態宣言が出されているということで、保護者の方も家で自粛されていたと思うんですけど、外出がなかなかできないところで、ものすごくストレスが保護者の方も子どもたちも溜まっている状況のなか、過ごされていたのかな」

新型コロナの感染を防ぐための苦肉の策。子どもたちの安全を第一に考えた要請でしたが、園児の姿が消えた保育園はすっかり静まり返ってしまいました。

こうした中、子どもたちのために何かできることはないか。外に出られない毎日を楽しませることができないか、保育士たちが思いついたのがこんな取り組みだったのです。

新型コロナと闘う 笑顔を!保育士たちの動画

保育士たちが始めたのは、なんと動画作成。家で家族と楽しく遊び、学べるよう、アサガオの育て方や紙芝居の読み聞かせなどを録画し、インターネットに投稿する活動を始めたのです。

那須園長「(自粛期間中)保育園でできることはないか、先生たちの方から声を上げてくれて。保育士の想いが形となって、保護者の方、子どもたちに何かできることはないかと始めた動画作成です」

若松保育士「なかなかみんなに会えなくて、電話とかでも『先生たちの顔が見たい』という声が聞こえてきたので。とにかく私たちは原点は子どもが好きというのがあるんですけど、安全性も一番に考えないといけない。大人が何か発信していこうという想いが一番強かったんです」

作った動画は7種類11本。赤ちゃんから5歳児まで、子どもたちの成長に合わせて工夫しました。

若松保育士「0歳児はベビーマッサージとか。1から2歳児は5月の制作ということで、鯉のぼり制作を楽しみながら明るく発信出できたらいいなと思って頑張りました」

動画にはコロナの中で家庭保育に奮闘する保護者への感謝の気持ちや状況が落ち着いたら「また元気に登園してほしい」という園児たちへの思いが込められていました。

那須園長「この動画でとても元気が出たと。仕事行にくときも動画を見て元気になった。保育士さんたちの気持ちとか、先生たちの気持ちがすごくうれしかった、励みになったという、うれしい言葉をたくさんいただきました」

渡嘉敷記者「こちらの保育園では園児の入園前検温と消毒を徹底しています」

先月21日、家庭保育の要請が解除され、また元気に園に戻ってきた園児たち。保育園では玄関での検温をしたり、アルコール消毒を行ったりと、徹底した予防対策をとり、子どもたちを迎えています。

保育園にとってもコロナを乗り切るのは大変ですが、それでも保育士たちにとって子どもたちの元気な笑顔が何よりの活力になるのだといいます。

第3まきら保育園・長浜佑果保育士「子どもたちから元気もらって頑張っているので、それが自分たちの元気にも繋がっています」

若松保育士「こちら側もすごく元気をもらいますし、保育士側としても全国の保育士さんが温かく見守っているからまたみんなが元気に過ごせるのかなと思いもあります」

那須園長「県内外含めて、保育士さんたち全てコロナの危機があるなか、リスクを背負って子どもたちのために一生懸命(保育を)されている、皆さんにも知っていただきたい。全国で働く保育士さんたちがそれを見て、少しでも励みになってくれたらと思います」

新型コロナに負けず園児たちに笑顔を届けたい。これからも保育士たちと園児たちの絆は繋がっていきます。

新型コロナと闘う 笑顔を!保育士たちの動画