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ザ・スポーツは今年28回目を迎えたNAHAマラソンです。すごい雨でしたよね~。これだけの雨のNAHAマラソンというのは僕も経験がありませんでした。

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ランナーもそうですが、応援する皆さんも変だったと思います。ランナーや応援の表情とともに、きのうのNAHAマラソンに「絆」で挑む家族を追いかけました。

棚原アナウンサー「雨のNAHAマラソンとなりました。毎年の風景とは違い、大勢の人が傘をさして会場へと向かってきています。」

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約2万4300人が挑んだ昨日のNAHAマラソン!42.195キロの道のりの中、今年も走る人、応援する人、それぞれの熱いドラマが生まれました。

那覇市内の介護施設で働く下里(しもさと)和也さん。仕事に就いて6年目、お年寄りと関わる仕事は天職のようだと話します。

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この施設には、75歳から100歳を超えるお年寄り34人がいて、食事や体調管理など、24時間、和也さんら職員が介護しています。

和也さん「完走したらメダルを持ってきましょうね。賞状が良い?」介護施設のおばあさん「ふたつ!」

日頃からお年寄と接する中で「家族の絆」を考えることも多いという和也さん。介護の道を選んだのも、母親のアドバイスからでした。

和也さん「(下里家にって)1年の締めくくりがNAHAマラソンで、家族みんなで集まるようになってという感じですかね。」

和也さん達、下里家の年に一度の一大イベント、それがNAHAマラソン。今年、ずっと応援する側だったお母さんが結婚30年を機に、初めてランナーとして参加します。

下里和也さん「NAHAマラソンの一番の醍醐味というのが沿道の応援だと思うので、それを楽しんでもらいたいと思いますね。」

下里家は次男の和也さんを含め男3人兄弟。長男の真己(マサキ)さん、三男の知之さん、そして父英弘さんに、母洋子さんの5人家族。

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英弘さん「NAHAマラソンをきっかけに家族全員揃うというものまた・・・。」

洋子さん「問題は私ですね(笑)」真己さん「おい!いい話をしているのにさ落とさないほうがいいんじゃない(笑)」

笑いいっぱいの家族の、その中心にいるのがお母さんです。

知之さん「家族思ってくれている優しいお母さんだなと思います。」

洋子さん「ずっと応援側だったので、家族全員で出られるいい機会。素晴らしいことだなと思います。」

真己さん「もう、感謝感謝です。」

洋子さん「結婚30年だし、私も参加しようかなって。自信はないんですけど、一緒にスタートラインに立ちたいなと思って。」

初参加のお母さんの今年の目標は、中間地点の20キロ!いよいよ下里家のNAHAマラソンが始まります。

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体調に不安があったお母さんを次男和也さんがサポート。6キロ地点真段橋は、和也さんが働く職場の目の前。仲間の職員ものぼりを持って和也さん達を待ちます。すると、スタートから1時間が過ぎて和也さんとお母さんがやってきます。

10キロ地点、まだ足取りが軽い母洋子さん。ランナーとして初めて見る景色を楽しんでいました。

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洋子さん「もう感動感動。小さい子供たちも一生懸命に応援しているので」

中間地点をお父さんらが通過する中、17キロ地点具志頭三叉路最後尾の車の後ろにお母さんの姿がありました。足と腰に痛みが出て、ペースが落ちています。

「制限時間になりました。これ以上先には進めません」

この頃、お母さんの体力はもう限界・・・。それでも一歩前に踏み出す思いがありました。

洋子さん「きのう皆がね私たちにしてくれたことを思い出して、最後までいかなきゃなって、何とかハーフまで。その気持ちに応えてハーフまでいきたいですね。」

きのうの思いに応えたいというお母さん・・・。実は前の日、兄弟3人は、宮古からやってきた両親へサプライズプレゼントをしていました

12月1日、写真館にて「(スタッフ)じゃあ、フォトウェディングですね。きょうは琉装とこちらドレスのほうですね。2ポーズお写真とっていきますので。」

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何も知らされず写真館に連れてこられたお父さんとお母さん。結婚30年の記念写真を両親にプレゼントしていたのです。

洋子さん「そんなこと聞いてないよ。」和也さん「俺たち兄弟からのプレゼント・・・ね」

感激いっぱいのお母さん。

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洋子さん「いきます」「皆ががんばっている以上はいきます」

そしてついに目標の中間地点に到着です!

洋子さん「あ~~ここ通りたかった・・・。(制限)時間は過ぎてしまいましたけど。歩いてでも這ってでも来たいなとは思っていたので。それはもう私の中では完走かな。」

洋子さん「家族がみんな一同に集まる1年1回の機会なので、とってもNAHAマラソンはとってもいいです。下里家にとってはね。」

英弘さん「お母さんのおかげで、家族全員そろって、明日のNAHAマラソンのスタートに一緒に立てる。これだけで僕は本当に満足です。」

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その後、お父さんと三男知之さんが一緒にゴール。しかし、長男真己さんと、次男の和也さんは、惜しくもゴール手前で制限時間でアウトになりました。

英弘さん「(次男三男)2人は那覇にいて、僕らは宮古島にいるんですけど、また来年全員集まることを楽しみにして、またこれからもやって行きたいと思います。」