※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。

知事選の投票日までいよいよあと2日に迫りました。選挙担当の岸本記者です。情勢調査ではほぼ互角のようですね。

岸本記者「大接戦ですね。伊波さんは地元の中部、仲井真さんは南部で支持を広げているんですが、まだ北部では両陣営とも風をつかみ切れていないということで、両陣営ともに支持の拡大に非常に力を入れています」

儀武剛金武町長「この戦!やんばるの力を見せないといけない!」

名護市で開かれた仲井真陣営の総決起大会。自民党は今回の知事選で党本部としては仲井真さんを推薦していませんが、この日は大島副総裁も応援に入り、相手候補を強烈に批判しました。

自民党・大島副総裁「この北部で勝てば勝てる。この分析できょう私は谷垣総裁に代わって来たんです!対立の政治からは何も生まれないんです。孤立する政治からは県政の発展は生まれないんです!」

4年前の知事選では仲井真さんは糸数さんを1万票以上上回る3万7619票を獲得。ことし7月の参院選でも島尻安伊子さんが山城博治さんの猛追をしのぎ、保守地盤の強さを示しました。

しかし、1月の市長選では現職だった島袋さんが敗れたこともあり、現在、陣営の引き締めに懸命です。

名護市商工会・荻堂盛秀会長「北部は本島の半分以上の面積を持ちながらも人口は1割。経済も一割。万が一取りこぼしがありましたら、やんばるはいつまでもやんばるはいつまでもやんばるになってしまうのではないかという懸念がある訳でございます」

そして、仲井真さんは普天間問題に関する対応の変化に理解を求めました。

仲井真候補「普天間基地の移設、これが一ミリも動いていない。私の痛恨の極みでございます。県外に。そして日米合意は見直してもらいたいということですでに外務大臣、防衛大臣、官房長官、沖縄担当大臣には申し入れをしてございます!」

対する伊波陣営も、移設問題で振り回されてきた名護市で市民の怒りを票につなげようと、運動に力を入れています。

稲嶺市長「(仲井真知事は)選挙前になって日米合意を見直せとかいうことを言っておりますけども、本人があるいはその選対がいくら県外とかいうことを言ってもそれはまやかしでしかありません。私達は、そのことをしっかり認識して頑張らないといけないと思います」

仲井真さんの普天間問題に関する主張を「まやかし」と非難する稲嶺名護市長。伊波さんは基地に頼るのではなく、新しい産業を興し、新の豊かさを掴もうと訴えました。

伊波候補「私は従来から言われる基地建設するための振興、このような振興では沖縄の本当の豊かさは生まれない。このように確信している。私達自身が沖縄県民自身が主人公になることによって、主役になることによって、生産をし、新しい産業を興し、そして地域振興に努力をしていく。そのことによってしか本当の振興は生まれない!」

社民党の福島党首は、自民でも民主でも変わらない政府の沖縄に対する姿勢を改めさせるためにも、沖縄には伊波さんが必要と訴えました。

社民党・福島党首「沖縄の人たちみんながNOと言っているにも関わらず、なぜ日本の永田町は沖縄の人たちに新たな犠牲、負担を沖縄の人たちの意見を聞かずに押し付けようとするのか、だからこそ政治を変えるべきなんです」

ここにきて、当落のカギを握る無党派層の存在に注目が集まっていますよね。

岸本記者「無党派層の影響力は非常に大きいですし、その揺れ方も最近は非常に大きい」

News Photo

岸本記者「これは去年の衆院選とことし7月の参院選の県内での比例区の得票数をまとめたものですが、去年の総選挙は県内でも民主党に強烈な追い風が吹いて26万人。率にして実に38%の有権者が民主党に票を入れました。しかし、ことし7月の参院選では、民主党が普天間での県民の期待を裏切った直後でしたから、率にして16%。数にして14万も票を減らしました」

岸本記者「また、自民・公明・共産はそれほど票のパーセンテージが変わらず、一定していることがわかりますから、やはり、去年の大躍進を支えた無党派と呼ばれる人達の票が仲井真さんと伊波さんのどちらが奪うかが勝負の分かれ目になる」

その無党派層の票を奪う戦略は仲井真さん・伊波さんにはあるのか?

岸本記者「それが同じ政党・同じ立場の人に対する訴えには非常に力を入れているが、誰に投票するか迷っている無党派の人達に対する訴えというのは欠いている感がある。ですから、仲井真さん伊波さんには相手に対する批判は抑えて、わかりやすいメッセージを有権者に伝えてほしいと思います」