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コンビニエンスストアの新商品を大学生が開発するプロジェクトが今年も始まりました。

沖大、沖国、琉大、名桜の4大学に加え、ことしはキリスト教学院大学と県立芸大が参戦。熱い戦いが繰り広げられています。

7月某日 とある会議室。ことしもある「プロジェクト」が進んでいました。

「計6校という事これ確定いたしました」

8月1日

スーツ姿の若者達。コンビニエンスストアの商品を開発する大学生達です。この企画は去年に続き2回目。ことしはあらたに2校が参戦し、6校での戦いです。

経営やマーケティングなどを学ぶ学生達が、インターンシップの一環で弁当とスィーツの商品開発をするのです。

沖縄ファミリーマート・本部十九郎社長「実際の現場でどのような形で実行されているのか、そういう事を勉強していただきたい」

ことしのテーマは「県産品の活用」。沖縄の食材を使ったオリジナルの商品を開発します。

小林さんは去年同様、学生らの商品開発のサポート担当です。

商品部・小林健祐さん「2年目なので、もっと充実した内容にしていきたいと思っているので緊張しているのが実情です」

一方、学生らは…。

学生「やりたいという気持ちが強かったので」「しっかりやって」「大学生らしい弁当を作って」「結果を出さなくては」「やってやろうぜみたいな」「もう、本気でやっています」

やる気満々です。

これから3ヶ月、魅力のある商品を作り、できるだけ多くを販売する力を競います。

『えいえいおーっ!!!』

初参加のキリスト教学院大学。開講式を前に、リーグの担当者が大学を訪れました。

単価に差がある弁当とスィーツ。スィーツ部門は不利にならないのでしょうか。

沖縄ファミリーマート・大城健一常務「一日10個売るお弁当は実は滅多に出ない。だけど一日10個売れるデザートを作ることは多分可能だろうと思います。6校で販売金額1位を目指してもらいます」

もうひとつの初参加校、県立芸大。この日は、夏休みを返上で話し合いです。みんなの考えをすり合わせる時にも、やはり芸大スタイル。

学生「あっはー。黄色、オレンジ、茶色のポイントくらい。もっと量が大目で、もっと層がある感じ」「いいんじゃないですか」

8月8日・コンセプトプレゼン

各大学がそれぞれ3種類のアイディアをまとめてきました。どんな人をターゲットに、どんな特徴を持った商品にするか発表です。

沖縄大学は去年の販売トップ。ディフェンディングチャンピオンです。

沖縄大学・学生「前回の弁当を参考にしました。去年の母の味弁当なんですが、弁当って量かなと・・・」

ライバルの各大学からは厳しい質問がでます。

学生「ターゲットは10代から40代と記載されていますが、これは男性ですか」

沖縄大学・学生「基本的には男性なんですが、大学にいる女の子に質問したら、結構女性の方でカロリーを気にしている方は少ないらいしく、多いほうがいいって」

プレゼンには、商品への思い入れの強さから独りよがりになりがちな考えを整理するチャンスもあります。

学生達は、プロのアドバイスを受けながら食材や味、量などの検討を繰り返し、3週間かけて商品をひとつに絞り込みます。

小林さん「売り手都合の商品になっていないか、自己満足的な商品になっていないか、もう一度冷静な目で見てもらいたいと思います」

そうやって完成したのがこちら。

沖大・中村幸平さん「初めてなので雰囲気がわからない」

9月25日

この日、学生らが向かったのは宜野湾市。きょうはこの秋の新商品をコンビニエンスストアの店長やスタッフに紹介する日。店長の注文がなければ、学生達の弁当が店頭に並ぶ事はありません。

「受付します。名前を呼びます」

学生らは大学ごとに、自分達の商品をアピールするのです。ところが・・・

「一人来ていないですね。社会人としてのマナーは話しているので、参加はとりやめようと思いますが、いかがでしょうか」

開始時間がせまっているのに、1校だけ姿が見えません。

「学Pの仲間として、ここは社会人として厳しく参加不可という事でよろしいでしょうか」

困惑の表情です。

学生「待った方がいいと思います」

「待ちますか?その分皆さんの時間が減りますよ」

結局、しばらくして遅れた学生が謝りながら合流。開始にはなんとか間に合いました。

最初のグループがやってきました。

中村さん「これで値段が498円。人気があるものだけを集めて・・・」

話しの途中で通り過ぎてしまいました。

中村さん「何を言えばいいのか、まっすぐ通っていく感じで。次通ったら、がしっと『見てください』という感じで」

小林さん「これもいい経験だと思います。人に自分の思いを説明するのは。今、失敗したなとかもあるでしょうけど、まだ続きますので、どんどんアピールしてほしいです」

思いをぎっしり詰め込んだ学生の商品。店頭に並ぶまであと17日です。

このプロジェクトはインターンシップの一環で実施されているのですが、企画や販売の力はもちろん、社会人としてのマナーやチームワークづくりも学ぶ場になっているようです。