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沖縄県立博物館・美術館がおよそ40年前に『港川人』が発見された場所のすぐそばで化石の発掘作業をスタートしました。8日、発掘作業が始まったのは南城市のうっそうとした林の中腹。地上からおよそ15メートルの高さにある小さな穴をくぐりぬけるとそこに突然、大きな空間が広がりました。

ハナンダー洞穴です。2006年の調査でリュウキュウジカなどの化石が1000点以上も発見されましたが、極めて謎の多い洞穴です。県立博物館・美術館の藤田祐樹専門員は、『どこから(鹿の)化石が流れ込んできたのか、どういう過程でここに骨がたまったのかということが全く分からない』と語ります。

今、分かっているのは発見されたシカの化石は少なくとも今から1万2000年以上前の旧石器時代のものだということ。もしこの場所で人類の化石が見つかれば沖縄の祖先のルーツを探る上で非常に重要な鍵となります。

藤田専門員は、『港川人だけでなくこのあたり一帯で人類が住んでいたということになる』と期待に胸を膨らませていました。人類の歴史を紐解く発掘作業は11月18日まで続きます。