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民主党の小沢代表の辞任表明で遠のいたと見られた衆院の解散総選挙。しかし、きのうの小沢代表の辞任撤回で政局が流動化し、年内解散総選挙の線が再び浮上してきました。

県内では与野党それぞれの政党が候補者を立てる考えで、与野党それぞれの内部で分裂選挙の可能性も出てきました。特に他の選挙区へも影響を与える1区の動向に注目が集まります。

そうぞう代表・下地幹郎衆院議員「今の自公政権の政策は、決して私たちが推薦できるものではないということを力強く、前回の選挙と同じように訴えていきたい」

共産党県委員長・赤嶺政賢衆院議員「いつでも選挙はありうるというのが衆議院選挙の特徴ですから、どんな局面、どんな流れが起きても慌てないように」

白保台一前衆院議員「いつきてもいいように普段から活動していますから、そういう面では前回のような突然の選挙じゃないように、しっかりと取り組んで行かなきゃいけない」

前回2年前の衆議院選挙の沖縄1区。自公が推す公明党現職の白保さんに対し、自民党を離党した下地さんが無所属に回り、反自公の票を集めて当選しました。

年内解散総選挙は、福田総理誕生の頃からささやかれていました。そして福田総理大臣が野党第一党の民主党の小沢代表と党首会談した際、自公に民主党を加えた大連立構想を提案したことで、より現実味が帯びたのです。

小沢民主党代表「民主党代表の職を辞することを決意し、本日、鳩山幹事長に辞職願いを提出し」

党首会談から2日後の今月4日、小沢代表が突然、代表辞任を表明。今年7月の参議院選挙で大躍進し、次期衆院選に向けて解散総選挙に追い込む構えだった民主党の勢いがストップ。これで次期衆議院選は来年4月以降にずれ込むと見られました。

ところが、きのう小沢代表が辞任を撤回。このため、民主党のマイナスイメージを突いて一気に解散総選挙、政界再編へのシナリオが再び浮上したとの観測が強まっています。

自民党県連・新垣哲司幹事長「我が県連自民党は全選挙区に候補者を出します。当然1区についても擁立します」

自民党県連は県都那覇の1区でこの2期、自前の候補者を持たない空白期間が続いていて、自民党内部に不満がくすぶっています。

公明党県本部・糸洲朝則代表「前職の白保さんが意欲を持っていますから、次の衆院1区というものは白保でというのが現時点における方向だと思っています」

1区は公明、その他の選挙区は自民とのバーター。公明党にとっては1区は譲れない線でもあります。

公明党県本部・糸洲朝則代表「不調になった場合を考えていません。協議が成立しないといって、それぞれに候補を立てて戦うかというと、それは出来ないわけですから、きちっとした協議をして、ちゃんと方向性を見出すということに賭けるしかない」

自民党県連・新垣哲司幹事長「公明党さんとはしっかり協議を行います。しかし候補者を出さないということでは、自民党支持層は全部逃げますので」

これに対して野党は現職でそうぞう代表の下地さんが準備を進めています。

そうぞう代表・下地幹郎衆院議員「前回の選挙は自公政権がダメですよ、変えなきゃいけませんよと訴えてきたわけですけれど、これが今、段階的に確実なものになってきています。今度の選挙でそれを確実なものにするというのが大事だと」

野党は共産党現職の赤嶺さんの出馬は既定の事実。民主党も候補者を立てる動きを見せています。前回選挙で支持者の大半が下地さん支持に回った社大党や社民党は現時点では模様眺め。県内4選挙区で調整が不調に終われば野党も乱立状態となるだけに、与野党、各党とも、早期解散総選挙をにらんだ動きが加速しそうです。

こうみてきますと与野党ともに候補者を絞り込むというのは、今のところ相当難しい情勢のようです。今後も、中央政局の状況を見極めながらどの政党も取り組むことになりますが、有権者も目が離せない状況ですね。