※ 著作権や肖像権などの都合により、全体または一部を配信できない場合があります。
News Photo

ウエバー四軍調整官「オスプレイを2014年から2016年の間に沖縄に配備する」

在沖アメリカ軍のトップが去年、明言したオスプレイ。

現在普天間基地に配備されているCH46の5倍の航続距離と3倍の積載量、そして2倍の速度を持つ最新鋭機だとアメリカ軍は説明しますが、開発段階で4回の墜落事故を起こし、30人の犠牲者を出し、欠陥機との指摘も多い、いわく付きの機種です。

下地幹郎衆議院議員「オスプレイに関しては様々な問題がある。2010年から2011年に配備する。今でも100機以上作っているということをボーイング社から聞きまして。100機の中の何機とは言わないけど、沖縄行きだといって製造していると」

今月初めに訪米した下地幹郎衆議院議員に対して、軍の司令官とは食い違う説明をしたボーイング社。これが事実だとすると、オスプレイは辺野古への基地建設を待たずに普天間基地に配備されることになります。

宜野湾市・伊波市長「オスプレイ配備が政治問題化することは目に見えている。本来、ボーイング社レベルの話ではないと思っている。もし配備が本当に行われるのであれば、我々としては絶対阻止する」

このオスプレイの訓練も近い将来行われると見られる東村高江では新しいヘリパッドの建設が進んでいます。

『作業開始!公務執行妨害だぞ!ゲートを開けろ!』

先月、ヘリパッドの建設場所に続くゲートから土砂や資材の搬入を始めた政府。

集落を取り囲むように6ヶ所のヘリパッドが作られる高江区では、ヘリの騒音や危険性によって生活環境が破壊されると、これまで2回の反対決議を行いました。しかし政府は96年の日米合意に基づいて建設を強行しているのです。

東村・伊集盛久村長「これ以上、加重な負担は避けてもらいたい」

東村の伊集村長は住宅地に近いヘリパッドの建設に反対の姿勢を示していましたが、わずか4日後に態度を急変。黙して語らずの伊集村長。村の関係者は、政府から補助金に対するプレッシャーがあったと語ります。

先月、外務省から日米の安全保障に協力したとして表彰を受けた宮城前村長は、村としてすでにヘリパッドの受け入れ体制にあると現状を説明します。

宮城茂・前東村長「選挙のときは彼(伊集村長)も反対だったようですが、今はもう黙認という形になっているようでありますからね」

孤立無援の状態に追い込まれる高江区。しかし地元の住民や市民グループは、やんばるの貴重な自然をこれ以上破壊することは許さないと、24時間の座り込みを継続しています。

岸本記者「午後10時半を回りました。きょうは台風の影響でテントは下ろされていますが、抗議の座り込みはこの中で今も続いています。お話伺っても大丈夫ですか?」

定年を2年後に控え、一人の人間として何かに貢献したいと会社を退職した国元さんは、座り込みを始めてからもう6週間になります。

国元雅弘さん「辺野古へ自衛隊が来たとか、水中で格闘したとか、そういう話を聞くと昔の血がたぎる」

国元さんが一番我慢ならないものは、基地の建設で一番影響を受ける地元に情報を与えようとしない日本政府のやり方です。

麻生外務大臣(当時)「いい完成品が出来れば、それ(オスプレイ)に置き換えていこうとするのは当然だと」

国元さん「詳しいことは本来、日本政府から発表されるべきであって、それが遠回りに聞こえてきて、こうですというのがおかしい」

下地幹郎衆議院議員「(Q:欠陥機だという認識はアメリカにはない?)欠陥機という認識はない。欠陥機を100機作るということはありえない。欠陥機は2000年で終わったと思っていますね」

オスプレイの沖縄への配備を規定路線として進める政府とその決定に従うことだけを求められる地元。

ヘリパッドいらない住民の会・安次嶺源逹代表「いつ事故が起こるか分からんし、いつ米兵が民間地に出てくるか分からん。作られてしまったら、今までのいろんなもの見てても、いくら何言っても無理だろうし」

わずか73世帯157人の高江区。そこにはまさに沖縄の基地問題の縮図があります。