続いては相撲の話題です。来月、アゼルバイジャンで開かれる世界大会に名護市から日本代表として出場する2人がいます。同じ土俵で稽古を重ね、名護から世界へ挑む思いを取材しました。
土俵に響く力強い音。世界の舞台を見据え、同じ土俵で汗を流す2人がいます。北部農林高校2年の玉城鳳真(たまき・ふうま)選手。そして名桜大学2年の山下寧々(やました・ねね)選手です。
2人は今年5月、東京で行われた全日本相撲体重別選手権大会に出場。玉城選手は男子100kg未満の部、山下選手は女子軽量級・65kg未満の部で優勝し世界大会への切符を掴み取りました。
5歳の時に相撲を始めこの土俵で10年以上稽古を重ねてきた玉城選手。持ち味は鋭い立合いから一気に相手を押し込む相撲です。
北部農林高校2年玉城鳳真 選手「押しが得意。立ち合いから思い切り当たって。相手に何もさせない相撲は得意」「立ち合いは一瞬の勝負なので相手より先に当たることを意識している」
世界大会に向けて磨いているのは相手より先に当たり自分の相撲に持ち込む立合いです。山下選手が相撲を始めたのは小学1年の時。初めて出場した大会で負けてしまったことが競技を続ける原点となりました。
名桜大学2年山下寧々 選手「(小学生の時出場した大会で)負けたのが悔しくてそこからずっと続けている」
高校3年生の時には世界大会の女子軽量級・65kg未満で優勝。すでに世界の頂点に立った経験があります。地元の静岡県から名桜大学に進学した山下選手。大学1年で挑んだ代表選考につながる大会では全敗。悔しさを胸にこの土俵で稽古を重ね、再び世界への道を切り開きました。
名桜大学2年山下寧々 選手「(今年の全国大会は)不安とか焦りとかがあったが周りの人たちの支えがあって優勝できて本当にうれしかった」
山下選手の強みは柔道や空手などの経験を生かし相手の力を利用して繰り出す多彩な技です。2人を指導するのは…
名護から世界を見据える2人の日本代表を指導するのは北部農林高校の宮城和志(みやぎ・かずし)監督です。
北部農林高校相撲部宮城和志 監督「お互いにないところを吸収しながら切磋琢磨してきた。同じ道場から2人日本代表が出るのもめったにないことなので」
世界大会にはレスリングや柔道を経験した海外の選手も出場。日本人選手とは異なる動きにも対応できるよう玉城選手はレスリングの技術を取り入れ、山下選手は体幹を強化してきました。
北部農林高校相撲部宮城和志 監督「(玉城選手の良さは)一番は素直なところ。指導を素直に受け入れる姿勢が常にある」「寧々さんは地元で鍛えた相撲で素質も技術も抜群」
同じ道場から誕生した2人の日本代表。その活躍は相撲に取り組む地元の子どもたちの目標になっています。
北部農林高校相撲部宮城和志 監督「県内の子どもたちが月に何回か合同で稽古する機会もある『次は私が』『次は僕が』という形で2人を目指していく。男の子も女の子も相撲を始める子は増えてきている」
玉城選手が世界大会で届けたいのは勝利だけではありません。
北部農林高校2年玉城鳳真 選手「優勝して相撲を知ってほしい。小学生や中学生の相撲人口が減ってきているので自分をきっかけに相撲のことを知ってくれたら」
山下選手の背中を押すのは沖縄に来てから出会った人たちの応援です。
名桜大学2年山下寧々 選手「(周囲の方々が)温かく受け入れてくれて私がやりたい相撲や稽古に取り組める環境を作ってくれた。沖縄県の方たちの応援があったからこその優勝だと思っている」
名護市内の学校から相撲競技の日本代表が選出されたのは初めてのこと。名護で力を磨いてきた日本代表の2人が支えてくれた地域への感謝を胸に、世界の頂点を目指します。
北部農林高校2年玉城鳳真 選手「世界大会が一番大きい大会なので自分はここまでいけるというのを見せたい。優勝まで見せたいみんなに」
名桜大学2年山下寧々 選手「名護の方たちには高校生から大人の方まで年齢を問わずいろんな方から応援を受けている。すべての方の期待に応えられるように自分の全力を出し切って頑張りたい」
名護で磨いた、それぞれの相撲。2人が世界の土俵へ向かいます。
全国・世界で活躍する2人の姿をみて相撲を始める小中学生もいるとのことで地元の子どもたちの目標になっているそうです。そして先程、北部農林高校に大相撲元大関貴景勝(たかけいしょう)現・湊川(みなとがわ)親方が訪れ、世界大会に出場する玉城選手を激励しました。
元大関の激励に玉城選手もより一層気合が入ったようです。大会は来月17日と18日、アゼルバイジャンで開催されます。ここまでスポーツでした。
