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琉球の貴重な動植物を紹介する「リュウキュウの自然」です。案内は動物写真家の湊 和雄さんです。

湊 和雄さん「宜しくお願いします」

今回のテーマは「真冬に繁殖するカエル」です!

湊 和雄さん「前回が『真冬の植物観察』前々回が『真冬の昆虫観察』亜熱帯特有の真冬に繁殖するカエルがやんばるの森には4種類いますが、今冬はなかなか撮影出来ずにいました。やっとその宿題が提出出来ます」

苦労されたんですね、お疲れ様でした、本当に。

湊 和雄さん「このような渓流環境で夜になると、今の季節カエルの鳴き声が聞こえてきます。まず、この鳴き声は聴いたことあるかもしれませんよ。オキナワアオガエルという種類で、やんばるだけではなく皆さんの家の近くにいることもあります」

「次はこんな声、これはやんばるだけなので、なかなか聴かれません。しかも1匹だけだとピヨピヨとまるでヒヨコのような声、繁殖期に大合唱するとこのように聞こえます」

「三番目はカエルとは思えなような、まるで悲鳴のような声。深夜のやんばるの渓流に響く悲鳴は、ちょっと不気味です。では実際の映像を見ていきましょう」

VTRどうぞ!

リュウキュウの自然 真冬に繁殖するカエル

湊 和雄さん「これが最初に聴いたオキナワアオガエルです。綺麗な緑色と黄色が美しい愛嬌を感じる風貌ですね。聞こえている声もオキナワアオガエルですが、この写っているカエルのものではありません。近くで鳴いている別のオキナワアオガエルです。12月から7月に繁殖します」

湊 和雄さん「そしてこれが、ピヨピヨの大合唱をしていたハナサキガエル。岩の上や樹上にいることが多いですね。体色はとてもバラエティに富んで、灰色、褐色、緑色などがいます。12月から2月に毎年同じ場所でほぼ一晩だけ集団産卵します。先ほどのように盛んに鳴いているということは、今冬は未だこれからなのでしょう。産卵のとき以外でも水中に入ることもあります」

リュウキュウの自然 真冬に繁殖するカエル

湊 和雄さん「そして、撮影に一番苦労したのが、このオキナワイシカワガエル。あの悲鳴のような鳴き声は聞こえるのに、なかなか姿が見えないのです。今回も4回チャレンジして2匹だけ」「残念ながら、これは伏せた姿勢。鳴くときは、前脚を伸ばして踏ん張った姿勢になります。照明を消し暫く待っていると鳴くこともあります」

この時は鳴かなかったんですね。

リュウキュウの自然 真冬に繁殖するカエル

湊 和雄さん「なかなか見つからない理由に数の少ないこともありますが、この色彩も影響しています。このように苔むした岩の上ではカムフラージュ効果の高い姿なのです。11月から4月に繁殖しますが、多くは産卵をする穴の中で行われます」

湊 和雄さん「もうひとつのカエル探しの障壁は、このヒメハブ。カエルの繁殖地はかなりの数が活動しています。ヘビ類は視覚が劣っていて、代わりに空中の化学物質で餌などを感知します。そのために舌を盛んに出し入れして物質を取り入れるのです。もうひとつピット器官という温度で餌動物を見極める感覚器官も持っています」

リュウキュウの自然 真冬に繁殖するカエル

サーモグラフィのようなものですね?

湊 和雄さん「このふたつで、視覚にまけない情報を得て生きているのです。ヒメハブは岩の上だけではなく、このようにときどき水中にいることもあるので要注意です。今回、4回のチャレンジでオキナワイシカワガエルは2匹だけでしたが、ヒメハブには10匹以上遭遇しました」

湊 和雄さん「今回残念ながら、実際に鳴いている映像は撮れませんでした。夜行性でとても敏感なのです。さらに繁殖の最盛期になって、盛り上がると警戒心も薄れて可能性が出てきます。しかし、真冬に温帯では冬眠しているカエルが繁殖し、それを狙うヘビが活動しているのは、さすが亜熱帯ですね」

湊さん今回も貴重な映像ありがとうございました以上、リュウキュウの自然でした。