琉球の貴重な動植物を紹介する「リュウキュウの自然」です。案内は動物写真家の湊 和雄さんです。
湊 和雄さん「宜しくお願いします」
今回は今年最後ということで「2025年総集編」です!
湊 和雄さん「今年もこの季節がやって来ました。この一年の総集編です。どれを選ぼうか、非常に悩みました。あれも入れたい、これも入れたい」
今年は開局30周年の慶良間3島巡りも含めて計27回放送しましたからね。さて、何が登場するでしょうか。あ~んなものやこ~んなもの、たくさん生きもの登場しましたね、早速VTR見てみましょう!
湊 和雄さん「先ず6月20日放送の「ノグチゲラの巣立ち」からです。ノグチゲラの子育てシーンの撮影は2018年以来、巣立ちの瞬間はハイビジョン時代になってからは初めてではないでしょうか。何しろ、500羽程しかいない(公称値なし)、最大で3羽しか巣立たないノグチゲラの40日間程の子育て期間でほんの一瞬の出来事ですから。今回は2羽の雛が巣立ちましたが、どちらも何とか撮影できました」
湊 和雄さん「次は7月4日放送の『梅雨明けの鳥たち』からリュウキュウアカショウビンの水中ダイブ。4月から10月に夏鳥として飛来し、ここ数年何回か紹介してきました。しかし、その特徴的なダイブ行動の鮮明なアップ映像は初めてです。何しろ何処にダイブするか判りませんから、とても難しい撮影なのです。ノーマルスピードで1回、高速度撮影(編集で32倍スロー映像)で2回撮影に成功しました」
湊 和雄さん「そして衝撃映像が9月19日放送の『ヤンバルクイナの素顔』盛んに羽繕いするヤンバルクイナ。しかし、その目の前の物体は岩でも木でもなく、何とリュウキュウイノシシの子供だったのです。これにはヤンバルクイナも気付いていなかったようで、急に動き出すとそれまでの羽繕いをやめてフリーズ状態になりました。この映像をSNSにアップしたところ、1週間で7万ビュー&1500いいね超えのリアクションがありました」
湊 和雄さん「次は昆虫、10月17日放送『小さなチョウのスゴ技』小さなイワカワシジミには、頭と反対側の翅の先端に黒い目玉模様(眼状紋)と細い尾っぽ(尾状突起)があります、これは偽の触角と眼で、鳥などの捕食者を騙すものだと言われています」「本物の触角は動かさずに、偽の触角(尾状突起)を盛んに動かして注意を引き、致命傷を逃れる仕組みです。しかし、尾状突起を動かす筋肉が翅にあるわけではありません。翅を擦り合わせると動く仕組みになっているようです。生き残るための巧妙なトリックですね」
湊 和雄さん「そして、今年昆虫では3回も登場したナナホシキンカメムシ。最初は5月16日の『土下座!?その理由は?』土下座しているのは雄で、雌に対する求愛行動でした」
湊 和雄さん「そして年によって前後しますが、秋になると成虫は越冬集団を作ります。これは11月7日放送の『秋の大集合』のシーンで、未だ集合初期の安定しない小さめの集団でした。しかし今年の総集編は単なる過去の映像シーンだけではありません。その後のさらに大きくなった最新の集団もここで紹介しましょう。どうですか?迫力でしょう?」
たわわに実るシャインマスカットみたいですね~
湊 和雄さん「来年はどのような生き物が登場するでしょうか?2026年もよろしくお願いします!」
湊さん今年もたくさんの貴重な映像ありがとうございました。来年も楽しみにしています!以上、リュウキュウの自然でした。
