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楽園の海、案内は水中ビデオカメラマンの長田勇さんですよろしくお願いします。

長田勇さん「よろしくお願いします!今回は『とても珍しい生き物がいる』との連絡を受けて『やんばる』まで潜りに行って来ました」

どんな生き物に出会えたんでしょうか、さっそくVTRをご覧ください

長田勇さん「やんばるの海の撮影は辺土名漁港からの始まりが定番、良いお天気に恵まれました」

清々しい青空ですね。

長田勇さん「今回、連絡をくれた方はこちら!やんばるの海といえば『SeaLife』の森さん。まずは、今年の夏をしっかり乗り越えているのかとても心配だったサンゴ礁を見に行きたいと思います」「港からおよそ3kmに位置するポイントに15分で到着、ベタ凪快晴!最高のコンディションの中でのダイビングとなりました。森さんよろしくお願いします」

楽園の海 やんばるの海で絶滅危惧種に遭遇

よろしくお願いします、今回も楽しみです。

長田勇さん「入った瞬間から、この光景です!素晴らしいサンゴ礁!そして魚の数が凄いことになっています。テーブルや枝状のサンゴが本当に生き生きとしていますね」

色鮮やかで力強さも感じますね。

長田勇さん「そうですね、スズメダイの群れに混ざって、グルクンの子供たちが至る所で群れていました」

数えきれないくらい泳いでいます。

長田勇さん「そうなんです、まるでお魚がサンゴから湧いて出て来ているのでは?と思うくらいの状態ですね。今年の夏は、去年と同じように台風の接近がほぼ無かったんですが、水温は安定して28℃から29℃、サンゴが悲鳴をあげる水温は30℃以上ですが、今年はそこまで上がりませんでした」

楽園の海 やんばるの海で絶滅危惧種に遭遇

サンゴにとってギリギリ耐えられる水温だった、ということですね。

長田勇さん「そうなんです!やっぱりサンゴ礁が健全だと、たくさんの魚も集まり賑やかです。沖縄本島の海で『やんばるの海のサンゴ礁が一番綺麗!』と言っても過言ではありません」

美しいです。

長田勇さん「さて、心安らぐサンゴ礁を見て安心したところで」

いよいよテーマにあった絶滅危惧種ですか?

長田勇さん「はい、お待たせしました!今回のメインイベント、珍しい生き物に会いに行きます!」

楽しみ!

楽園の海 やんばるの海で絶滅危惧種に遭遇

長田勇さん「綺麗な砂地が広がっています。ガイドの森さんが指す方向を見てみると、一見、何もいない様に見えますが。時間が経つとニョキニョキと砂地から生き物が出て来ました」

ニョキニョキ、この生き物たちは?

長田勇さん「アナゴの仲間、ゼブラアナゴです。この生き物、実はレッドリストにも記載されている絶滅危惧種なんです。実はリストに載っていても個体数の多い魚って結構いるんですが、このアナゴは本当に数が少ない正真正銘の絶滅危惧種。私も沖縄でダイビングし始めて35年になりますが初めて見ました」

35年で初めてって、まさにレア中のレアですよね。

長田勇さん「そうなんですよ、出会ったときは本当に興奮しました。数も1,000匹はいたと思います。ちなみにゼブラの名前の由来は見ての通り、体が縞模様だから。体長はおよそ35cmと言われていますが、砂から出ているのは一番長い子でも20cmほど、体の半分くらいは砂の中です。時間と共に段々と警戒心も弱まり、近くで撮影できる様になります。これが最接近、それでも1m離れています、息を潜めて撮影」

楽園の海 やんばるの海で絶滅危惧種に遭遇

愛嬌がありますよね、目がクリックリです。

長田勇さん「はい、今度は反対側に回って観察、向こうにいるのは私です。匍匐前進で近づこうとしましたが、息を吐くだけですぐ隠れてしまいました」

難しいんですね、お、小さい穴、ここに隠れているんですか?

長田勇さん「そうなんです、穴の直径は5mmほど。もちろん、これだけ近づいたら穴の外には出て来てくれません」

5mm、長田さんの指くらい?もっと小さいですね。

長田勇さん「はい、えんぴつくらいの細さですよね。アナゴの近くで泳いでいる魚は、ヒラベラのメス。他の魚は、なぜかほとんど居ませんでした。メス同士の縄張り争いなのか、喧嘩している様子でした」「ヒラベラが、ゼブラアナゴの近くを通過、穴に引っ込む個体もいますが慌てている様子はないので、襲ってくる敵としては認知していない様です」「ここでお馴染みの生き物発見。一番手前のアナゴに注目です」

楽園の海 やんばるの海で絶滅危惧種に遭遇

少し模様が違いますね。

長田勇さん「そうなんです、沖縄で見られるアナゴといえば、この左側にいるチンアナゴ。ただ周りを見ても同じ種類はいませんでした。ゼブラアナゴおよそ1000匹に対して1匹のみ。心細いでしょうね?」

そうかも知れないです。

長田勇さん「ちょっと数に差がありすぎるので、今度行くときに、チンアナゴを探してみます。どちらの種類も力強く生きてほしいですね!」

楽園の海 やんばるの海で絶滅危惧種に遭遇

ゼブラアナゴって、本当になかなか出会えないんですよね。

長田勇さん「そうなんですよね、私も教えてもらえなかったら一生出会えなかった生き物かもしれないんですよね。また別の絶滅危惧種も撮影できたらご報告したいと思います」

楽しみにしています。今回も貴重な映像をありがとうございました。以上、楽園の海でした。