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復元が進む首里城の今、人々の思いを紹介する「週刊首里城」です。夜の首里城周辺をご覧になったことはありますか?

再建が進む首里城正殿ですが、首里城公園の周辺では復興を後押しする「城壁のライトアップ」がリニューアルされました。今日はその工事に携わった県の担当者にこれからの思いを聞きました。

日が沈み漆黒の空に浮かび上がる首里城・城壁。いくつもの石積みが重なり合い、美しい曲線が幻想的で往時に思いを馳せるものになっています。

県首里城復興課 玉城奈央さん(たまきなお・主任技師)「2000年サミットの時にライトアップの照明を設置しているんですけれども、その機械自体が少し古くなっているっていうのもあわせて、今回首里城正殿完成に合わせて新たなライトアップができるようにっていうことでリニューアルをしていると」

第22回 週刊首里城「25年ぶりに城壁の灯りリニューアル」

担当するのは、県の首里城復興課の主任技師所、玉城奈央さん。これまでは城郭をライトで照らす際は下から城壁に光をあてるしかありませんでしたが、今回から高い位置からも全体を照らすことで、優美な景観となっています。

県首里城復興課 玉城奈央さん「遺産がいっぱいあるので、その遺構とかを保護する、傷つけないように、それも当たり前なので、そこを前提にどれだけ奇麗に映し出されるかっていうのをちょっと検討して」

設置された照明は、城壁を美しく魅せるようになりました。

第22回 週刊首里城「25年ぶりに城壁の灯りリニューアル」

県首里城復興課 玉城奈央さん「城壁を特に奇麗に映し出されるようにデザインをしているので、城壁全体首里城の独特な曲線美とか、あと、隅頭のところを奇麗にうち映し出されるように」

ここで「首里城の城郭」についておさらいをしておきましょう。琉球王国の城壁は城(ぐすく)文化を代表するものになっていて琉球石灰岩を積み上げ曲線を描きます。王国を象徴する龍が動いているようにも見えるのが特徴です。

造られたのは王国が誕生する以前の14世紀末とも考えられていて、外郭と内郭の二重構造になっており、角にあたる部分「隅頭石」は悪い気が集まりやすいとされていることから、少し丸みを帯び敵の侵入を防ぐ役目もあるといわれています。

第22回 週刊首里城「25年ぶりに城壁の灯りリニューアル」

リニューアルされた照明はLED、そして無線制御システムと最新の機材を導入したことで環境に配慮し、自動で明るさを調整でき、これまで深夜0時の消灯から照度を落とし夜が明ける時間帯まで城壁は照すことができるようになりました。

最新のシステムで美しい城壁の鑑賞、玉城さんが教える見どころは?

県首里城復興課 玉城奈央さん「城郭の範囲をちょっと広げてライトアップすることに加えて」「園比屋武御嶽とかこれまで照らしてなかったところも新たに照らすことによって文化財の新たな価値を夜景でも見られるようにしていったところかなと思ってます」

正殿再建の後押しが込められたライトアップ、玉城さんが思う復興とは?

第22回 週刊首里城「25年ぶりに城壁の灯りリニューアル」

県首里城復興課 玉城奈央さん「首里城に新たな光を玉木奈央」「新しい首里城って言ったらおかしいんですけど、はい、今後も後世に伝えられるような皆さんに魅力があるような首里城になっていければいいなと思ってます」

リニューアルされたライトは地域住民の考えもくまれているというんですよね、また県は今後、松崎馬場や龍潭などの園路整備を進め、公園全体をライトアップすると構想を立て「綺麗な夜の首里城をお散歩できればいい」と言うことです。