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糸満市議会/西田参院議員の一連の発言に抗議する決議案を全会一致で可決

自民党の西田昌司参院議員が「ひめゆりの塔」の展示内容を「歴史の書き換え」などと発言したことについて、糸満市議会は5月16日、市民への謝罪を強く求める抗議決議案を全会一致で可決しました。

西田議員は、5月3日の那覇市の講演で「ひめゆりの塔」の展示内容を「歴史の書き換え」などと発言。その後の会見で発言を削除し謝罪はしたものの、発言の内容自体は「間違っていない」と主張しています。

金城幸盛糸満市議は「その証言や記録を否定・軽視する発言は沖縄戦体験者や遺族、そして市民、県民の心を深く傷つけ尊厳を踏みにじるものであり断じて容認できない」と述べました。

糸満市議会は、5月16日、西田議員の一連の発言に抗議する決議案を全会一致で可決しました。決議では西田議員に対し、あいまな記憶に基づく認識に固執せず、改めて「ひめゆり平和祈念資料館」を訪れることや、市民・県民への心からの謝罪を強く求めることが盛り込まれています。

議会では、抗議決議をなるべく早く西田議員に届けるとしています。



西田議員発言に苦言 玉城知事「県民の考えと相いれない」/参政党の主張にも反論

西田参院議員の発言について玉城知事は、5月16日の会見で改めて見解を問われ「凄惨な沖縄戦を経験した方々や、平和を希求する県民の考えとは全く相いれない」と強調しました。

玉城知事は「国会議員におかれては、戦争体験者の証言や史実に基づいて凄惨な沖縄戦の実相を伝えてきた県平和祈念資料館、ひめゆり平和祈念資料館、できることなれば対馬丸記念館、さまざまな平和を希求する施設を訪ね、平和を希求する県民の思いに真摯に向き合っていただきたいと願うばかりだ」と述べました。

また、参政党の神谷代表が、街頭演説で西田氏の発言に賛同したことを受けて、参政党の県連が、5月16日に開いた会見のなかで県平和祈念資料館の展示ついて「知事が変わるごとに政策的に展示が変わっている」と主張したことにも反論しました。

玉城知事は「2000年の開館以来展示内容の更新等、知事が就任するたびに何らかの意思に基づいて(展示の変更を)行ったかと言われれば、行っていない」と述べました。

玉城知事は「一連の発言は固定的な考えからなされている」と指摘しました。

今回の西田参院議員の発言について県議会でも抗議決議の採択にむけて協議していますが、いまだ文案などがまとまらず、与野党の合意に至っていません。