アメリカ軍が嘉手納基地で強行するパラシュート降下訓練について、嘉手納町議会は12月24日、基地での訓練を全面禁止と、日米が合意している「例外的措置」の撤廃を求める抗議決議案と意見書案を全会一致で可決しました。
アメリカ軍は、県や周辺自治体が再三中止を求めているにもかかわらず、11月25日と12月12日に嘉手納基地でパラシュート降下訓練を強行しました。訓練は、2025年に入って9回目、2023年から数えて19回目です。
この状況を受け嘉手納町議会は、12月24日に臨時会を開き意見書案などについて審議しました。そのなかで、東京の横田基地で実施されたパラシュート降下訓練の際、兵士が誤って住宅の屋根に着陸し建物の一部が壊れたことに触れ、一歩間違えれば人命にかかわる重大な事故だと指摘。
そして、伊江島補助飛行場滑走路の修復が完了しているにもかかわらず、軍は嘉手納基地で降下訓練の継続を示唆していることを批判し、基地での訓練を全面禁止と日米が合意している「例外的措置」の撤廃を求めました。
嘉手納町議会・福地義広議員は「(米軍が)なし崩し的に嘉手納飛行場でのパラシュート降下訓練を継続実施する思惑が透けてみえる。これは日米安全保障協議委員会の共同発表で確認された嘉手納基地における負担軽減にも逆行しており、断じて認められない」と読み上げました。
抗議決議案と意見書案は全会一致で可決され、軍や政府などに送付しました。
