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コラソン支えたベテランたちのラストゲーム

日本ハンドボールリーグの琉球コラソンです。5日のホームゲームが今季最終戦でした。すでに引退を発表した選手たちが最後の雄姿を見せてくれました。

5日、那覇市の県立武道館で今季最終戦を迎えた白のユニフォーム 琉球コラソン。チーム内での世代交代が進み若手選手の活躍が目立つようになりました。

黄慶泳(ファン・キョンヨン)監督が就任した今シーズンはボールも人も動くハンドボールをコンセプトに格上チームを相手に善戦。最終戦も北陸電力に勝って11チーム中9位でフィニッシュ。

来シーズンのステップアップに希望が見えた試合となりました。

東江太輝主将「自分たちのやりたいハンドボールができて勝てたと思うやっと黄さん(監督)が目指すハンドボールに近づけたかなと思う。松さん(松信選手)やウッチ―(内田選手)だったりコラソンを支えてきた選手が勝利で終われるのが嬉しい」

試合前、会場入り口では今季で引退する選手たちのユニフォームが観客を出迎えました。

さらに外にはネットショップ「松信商店」のブースが設けられ先行販売されたチケットやチーム創設15周年の記念Tシャツの引き渡しが行われました。

奇しくも背番号15、守りの要として活躍し引退する松信亮平選手が最終戦を盛り上げようと企画したものです。

松信選手の大学同級生「松信らしく泥くさい感じのプレーを最後に見れたらいいなと思っている

茨城県から駆けつけた父・元司さん「沖縄で9年間お世話になって引退試合にたくさんの人が応援に来てくれて嬉しい限り。本当に光栄」

トヨタ紡織九州で5年、そしてコラソンで9年日本リーグでプレーしてきた松信選手。コートの外ではコラソンやハンドボールをPRしようと汗をかき、コートの中では最後もこれまでと変わらず体を張ったディフェンスでチームを鼓舞しました。

松信亮平選手「ファミリア(ファン)の皆さんだったり県(ハンドボール)協会の皆さんだったり本当に多くの人に支えていただいて。毎年毎年 親戚が増えた感覚で いま振り返っても幸せな競技人生だったと思う」

負けじと好セーブを連発したのは守護神 内田武志(うちだ たけし)選手。コラソンの前身チーム FC琉球ハンドボールから足かけ15年。最後の試合も会場を沸かせました」

内田武志選手「(コラソンが)ゼロからスタートした時は(体育館でなく)外で練習しているのが当たり前で、家族・スポンサー・ファミリアの方々のおかげでこういった(より良い)現状になっている。本当に感謝の気持ちでいっぱいありがとうございました」

引退選手では今後、教員・指導者を目指すと語った25歳、我如古龍生(がねこ りゅうき)選手もファインゴールで最後の試合を締めくくりました。

試合後に行われたセレモニー。実家の畜産農家を継ぐ松信選手には長男の秀平くん・妻のセリ菜さんからもねぎらいのプレゼントが贈られました。

妻・セリ菜さん「(これまでの)全部がふわぁと蘇ってきて、本当にきょうは最高の一日だった」

長男・秀平くん「(お父さんは)最高にカッコ良かった」

松信亮平選手「(セリ菜さん・秀平くんに)これからもっと幸せにするので、もっともっと楽しい人生が待っていると思うので一緒に頑張ってほしい。お願いします」

引退は新たな人生のスタート。コートを後にした先輩達のプレーそしてコラソンへの思いを引き継いでチームは来シーズンに向けて新たな歩みを始めます。

引退した選手のみなさん、本当にお疲れさまでした。そしてスピード感ある、心躍るハンドボールを形にしているファン監督の指揮をまたぜひ来年も見たいなと思います。