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白血病を乗り越え夢のプロに挑む

野球の四国独立リーグの強豪「徳島インディゴソックス」から沖縄大学の選手2人が指名を受けました。そのうちの1人、髙島輝一朗選手は白血病を乗り越え、今、夢に向かって挑戦し続けています。

沖縄大学硬式野球部4年の幸地亮汰投手と髙島輝一朗外野手。2人は独立リーグである「四国アイランドリーグplus」の合同トライアウトで合格し、徳島インディゴソックスから指名を受けました。

このリーグにはNPB・日本プロ野球機構を目指す選手らが多く所属していて、その中でも徳島は、現在8年連続でNPBドラフト指名選手を輩出している名門チームです。

白血病を乗り越え夢のプロに挑む

沖縄大学野球部・大城貴之監督「2人とも大学での実績はさほどない。これからと言った方がいい。1年よりは2年、2年よりは3年という感じで上がってきた選手なので、これからもっともっと良くなるだろうという可能性を秘めている」

今後の可能性を期待されての指名だという2人。与勝高校出身でもともと外野手だった幸地が投手を本格的に始めたのは今年の6月でした。

白血病を乗り越え夢のプロに挑む

沖縄大学野球部・幸地亮汰選手 「父親の影響でずっとピッチャーの姿が見たいと言われていたので、時期はおかしかったが決断した」

父が見たいという理由で投手への転向を決意した幸地でしたが、試合で投げてみると何とMAXは148キロを計測。投手としてはわずか半年たらずで今後の成長が期待されての指名となりました。

白血病を乗り越え夢のプロに挑む

そしてもう1人、50m5秒7の俊足を誇る髙島。

大城監督「本当に努力家で、努力している姿でみんなを引っ張っていく、鼓舞する」

幸地選手「自分も頑張っている方だと思っていたんですけど、彼の姿を見たら刺激になって」

チーム内でもその努力を認められている髙島はこの4年間、全体練習後も居残り練習に多く取り組むなど、ひたすら野球に打ち込んできました。そこにはある思いがありました。

沖縄大学野球部・髙島輝一朗選手「高校の時にブランクがあるというのがあったので、そこを埋められるように自分では意識を持ってやっていました。自分からしたら、楽しいというかやりたくて仕方ないという気持ちの方が大きかったです」

強豪・沖縄尚学の出身である髙島。しかし、高校時代は思うように野球ができない日々が続きました。5歳の頃に発症した急性リンパ性白血病が中学3年で再発、その後も入院や通院を余儀なくされたのです。

髙島選手(当時高校3年生)「正直大変でした。入学する前は退院したら野球が思い切りできると思って、張り切って入学したんですけど」

それでも周りの支えなどもあって野球をやめることはなく、長く苦しい治療にも耐え、体調も徐々に回復。大学に入ってからは、これまでの分を取り返すかのように大好きな野球に取り組みました。

白血病を乗り越え夢のプロに挑む

髙島選手「やっぱり野球って楽しいなって日々実感しています。ここまで野球ができることがとてもありがたいことなので、そこはとても感謝しています。自分に対して。いつも健康でいてくれる自分がとてもありがたいというか、うれしいです」

そして猛練習でつかんだ独立リーグ、しかもNPB選手を多く輩出している徳島への入団。それは今から6年前、入院先の病院で憧れのプロ野球選手たちを前に語った、かけがえのない夢に大きく近づいたことになります

髙島選手(当時中学3年生)「自分自身もプロを目標にしているので、自分がこういう体験しているから、また僕がプロ野球選手になれたら、こんなこと(慰問)をしてあげたいと思いました」

髙島選手「自分に対しての可能性をまだ信じたいという気持ちがあったので、夢は諦められないなと思いました。自分が楽しく野球をして、楽しくプレーをして、元気にグラウンドを走っている姿を見せることで、色々な人たちに夢や希望を与えられる選手になれたらと思っています」

これからさらに夢へと突き進む髙島。最後に同じように病に苦しむ子どもたちへ伝えたいことを聞きました。

白血病を乗り越え夢のプロに挑む

髙島選手「自分の夢だったり、楽しみ、目標というのを持ち続けて、イメージし続けることが一番生きる力を与えてくれると思うので、そこは大切にしてほしいです」

沼尻アナ「私が髙島選手に最初にあったのはVTRにもあった中学3年生の時、彼が白血病と闘っている時でした。あの姿を見ているからこそ、わたしは彼が野球をやっている姿を見るだけでも感動しているんですが、さらにあの時に語っていた夢に近づいているというのは本当にすごいことだなと思います」

彼の姿から勇気をもらえる人もきっと多いですよ。

沼尻アナ「まずは徳島で頑張ってもらって、そしていつか夢のNPB入りを掴んでほしいと思います」